更新:3月5日 15:34インターネット:最新ニュース
ニコ動がバージョンアップ・ひろゆき氏「違法コンテンツ一掃したい」
ドワンゴ子会社のニワンゴ(東京・中央)は5日、動画共有サイトの「ニコニコ動画」の新バージョンを発表した。動画制作支援ツールの提供や、ブログ上に動画を貼り付けて閲覧できるようにするサービスなどを盛り込み、同日から順次提供する。会見した西村博之取締役は今後の方針について「違法コンテンツを一掃すればユーザー同士がポイントを支払うような仕組みも検討できる」とし、著作権保護などの事業基盤整備に力を入れる姿勢も強調した。 新たなバージョンでは、動画投稿を支援する各種ツールを拡充。初心者でも動画を投稿しやすいよう効果音やテンプレートなどの素材をダウンロードして使えるようにするツールや、投稿した映像の一部だけ閲覧者のつけるコメントがかからないように設定したり、クリックしてほかの動画やアンケート画面に誘導できるボタンを動画内に設置したりする機能を加えた。
初めて利用する人にわかりやすく使い方などを説明する画面を設けるほか、映像やコメントの投稿者のプロフィル画面も新たに導入。ニコニコ動画の特殊な用語や使い方、サイト内で起きた事件などを解説する「ニコニコ大百科」というページも用意し、ヘビーユーザー以外の利用者の敷居を下げる。アクセスした動画をいつでも見られる機能とは別に運営者が一斉同報する「ニコ割」でゲームや動画を配信するなど、エンタテインメント性も高めた。 ユーチューブ(YouTube)などと異なり、これまで外部のサイトでニコニコ動画の映像を閲覧することはできなかったが、ライブドアやソネットなど特定のサービスのブログなどに動画を張り付け、会員以外でも閲覧できるようにした。
ニコニコ動画は会員数が560万人、携帯版も119万人とユーザーが拡大しており、2月の広告収入は3200万円、「ニコニコ市場」というアフィリエイトサービス上の流通総額も2億8600万円と伸びている。しかし無料会員の増加が目立ち、19万人弱の有料会員数は「見込みに対しペースダウンしている」(小林宏・ドワンゴ社長)という。小林社長は「今は単月黒字化を第一に目指す時期ではない。まずは世界に誇れる日本発サービスとして大きく育てたい」と述べた。 また、ニコニコ動画の携帯版は2月にNTTドコモの「iモード」の公式サイトに認定されたが、携帯キャリア各社が導入を始めている携帯サイトの閲覧制限では対象となる。ニワンゴの杉本誠司社長は「ニコニコ動画利用者の3分の1が未成年。監視体制を大幅強化しつつ、コンテンツ業界団体の基準作りに参加し、携帯からも利用できる環境を整えたい」と話した。 [2008年3月5日/IT PLUS] ● 関連記事● 記事一覧
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