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強力ウイルス、ネット銀行標的 「感染なら防御策なし」

2008年03月03日13時23分

 インターネット上で銀行と取引をする「インターネットバンキング」のユーザーを狙う、新たなコンピューターウイルスが見つかった。まだ大きな被害は出ていないが攻撃力が強いため、「感染したら防ぎようがない」との指摘もあり、専門家らは警戒を呼びかけている。

 セキュリティー会社のシマンテックによると、問題のウイルスは「サイレント・バンカー」と名付けられ、昨年末に米国などで見つかった。「トロイの木馬型」に分類され、感染しただけでは悪さをしないが、ユーザーがネットバンキングで取引をしようとすると攻撃を始める。

 サイレント・バンカーは、米、英、仏、スペインなど世界中の400以上の銀行を含む独自のデータベースを持ち、複数の攻撃機能を組み合わせることでセキュリティーを突破、ユーザーと銀行の通信を乗っ取る。

 この結果、例えばユーザーが振り込みをしようとすると、気付かないうちに振込先がウイルス作成者の口座に書き換えられ、振込金をかすめ取られるなどの被害を受けることになる。

 ネットバンキングを狙ったウイルスはこれまでも数多く見つかり、銀行側も対策を取っている。サイレント・バンカーは今のところ感染力が弱いため、被害はまだ少なく、日本の銀行では1月末時点で被害は確認されていない。

 ただ、ウイルスが感染力の強い亜種に変化して大量に作られれば、一気に流行する恐れもある。シマンテックの浜田譲治マネジャーは「もし感染してしまうと被害は防ぎきれない。パスワードを定期的に変えるなど、ユーザーもセキュリティーを見直す必要がある」と話している。

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