sociologbook

男はみんな死ねばいい?

  • 2008.03.05 Wednesday 03:30
こ、これは読んだ方がいい。

2008-03-02 - モニターの向こうは透明な街

電車が空いていても、電車の外でも、痴漢は居る。露出していなくても、繁華街を通らなくても、強姦は起きる。自衛していたって、落ち度なんかなくたって、起きる時は起きるのだ。

……

自衛していない(ように見える)女がどうこう言う前に、世の中の男たちの、この自制心のなさはどうだ。まさかと思うけど、男が自制心をなくすのは当然のことですなんて言ったりしないよね? 逆に言えば、そんな男ばっかりで当たり前、なんて言い分がまかり通るんだったら、女性の自衛なんて無駄以外の何者でもないじゃないか。


ちょっと前の話なんだけど、ウチの大学の女子が夜道を歩いていたら、うしろから自転車で追い抜いていった男に後頭部を叩かれたらしい。男はそのまま自転車で逃げていった。痛いと思って叩かれたところを触ったら何かの液体が付いていたらしい。彼女はその夜のミクシ日記で「男はみんな死ねばいいと思います」と書いていた。

何も反論できないですよね。ほんと男はみんな死ねばいいですよ。

沖縄の女子中学生暴行事件に関する花岡某の例のエントリではてな界隈もかなり燃え上がってるみたいで、これに触発されていろんな人がいろんなことを書いてますが、ほんと男って何だろうな。男は空っぽですよ。男の本質は空っぽなこと。空っぽだから、そこに力を入れたがる。これはゲド戦記の4巻のコケモモのおばばの台詞だな。じゃあ、女は? 女はもっと、地中の深いところにつながっている。じゃあ竜は? 竜だって? わしらは竜について何を知ってる? 竜はただそこにいるだけ。うろおぼえですが、いやあゲド戦記いいですな。特に4巻。あれはいい。何度読んでもいい。ほんとしみじみといい。2巻と4巻。

よいしょと話を戻しますと、男って何でしょうなあ。いつもびくびくしてるよな、男は。ほんとに空っぽだ。

まあ、ありきたりな話なんだけど、

俺だって例外じゃなくて、いつもびくびくしている。俺ももう40になったんだけど、いくつになっても変わらんなあ。

女性も同じ気持ちになることがあるんかな。

スティーブン・キングの『IT』に出てくるベヴァリー・マーシュっていう女性は、手元になくてうろおぼえて書いてますけども、父親から虐待を受けて育つんですが、成人してからもやっぱり自分に対して暴力をふるう男性を配偶者として選んでしまいます。で、この殴る旦那の内面描写がものすごいリアルで、『ローズ・マダー』でもそうですが、男のイヤなとこ描くのうまいですなあキングは。この旦那は、ベヴァリーにいろいろ命令する。それでその命令にひとつでも違反すると「おしおき」をする。という関係をずっと続けてきたんだけど、ある晩に「あること」があってベヴァリーはその命令に堂々と背いてしまう。そのとき彼のなかでは怒りよりもまず不安と恐怖がわき起こってくるわけです。俺の言うことが聞こえないのか? 俺のことが目に入らないのか? ……俺は存在しないのか?

女を殴る男は、殴ったことないからわかんないけど(笑)、たぶん被害者は自分だと思ってるだろうね。いちばん傷ついているのは自分だと思いながら相手の女を殴ってるよ。

男っていうのはまずアレだな、女に命令するんだよ。それで、女に言うことを聞かせて、それで初めて存在できるわけだ。だから、命令に背かれると、それは存在を否定されたと同じことなんだよな。

なんかでも、さいとう以外の女性をあまり深く知らないので勝手な推測ですが(本人に聞こうにも今はもう真夜中で、ひとりで寝室でぐうぐう寝てる)、さいとうなんか見てると、女性は最初から他人は自分の言うことなんか聞かないんだっていう前提から始まってるような気がする。違いますかね。相手に何か要求するときでも、ストレートに要求するんじゃなくて、なんかこういちいち交渉したりなだめすかしたりおだてたり、あるいはそういうコミュニケーションが生まれにくい環境、たとえばすっかり愛がなくなってしまった夫婦とかの場合は、環境全体を制御して相手を誘導していく、とか言うてこのへんになるとまったく当てずっぽうで書いてますけどね。よっぽどモテる人は別でしょうけどね。

男は馬鹿だな。女に何かしてほしいときはダダをこねるか怒るか拗ねるかしかないもんな。「まだ手に入っていない女」を手に入れるためにあれこれ画策するっていうのはまた別の話で、たとえば彼女なり妻なりといった安定した関係に入った相手の女性に対して何かしてほしいときに、お互い平等な立場に立って、言葉で交渉したりお願いしたり説明して説得したりという作業をすること自体を屈辱だと思ってる男性はけっこう多いぞ。簡単に言うと、女と対等になることは男にとっては負けなんだよ。

まあ要するにアレだ、女に言うことを聞かせるっていうのが、男の快楽やアイデンティティの核心的な部分の要素になっているってことだ。男は女に命令したいんだよ。女をいじめたい。無理強いしたい。わざわざ嫌がることをしたい。金の力で自由にしたい。独占して閉じ込めたい。自制心をなくしてついつい手が出るんじゃなくて、女を傷つけたり嫌がらせをすること以外で自分を保てないのが男だ。それぐらい怖いんだよ女が。

だからみんな痴漢より痴漢冤罪の方を怖がるのかもしれん。「男性差別」(笑)で検索すると怖がってる連中がいっぱい出てきます。

学校や職場でのセクハラが厳重に罰せられるようになって、ほんとうによかった。電車の中の痴漢が犯罪であるという当たり前のことが当たり前になって、ほんとによかったと思う。混んでる電車に乗るときは喜んでバンザイするよ。

夜中の3時半に何書いとんねん俺。しかし冒頭で書いた女子の体験だけど、そのあと他の学生にいろいろ聞いたら出てくるわ出てくるわ、ほぼ全員が似たような体験がある。なんかこう昼間の明るいキャンパスに似つかわしくない、人間の暗い部分を、女子はみんな体験してて、男子はみんなそのことを知らないのだ(いやほんとにみんな知らんよ、おなじ教室にいる女子がどんな体験してるか)。来年度の調査実習か演習でアンケートとってみようかな、こういう不愉快な事件の経験率。





わかった!俺が仕事できないのは格差社会のせいだ!

  • 2008.03.04 Tuesday 11:04
もうどうしても仕事したくない。ところでNilüfer という歌手がトルコにいて、有名らしいんですが、もっすごいいいです。めちゃくちゃ好きです。

Karar Verdim【CD】-Nilufer ニリュフェール/音楽/HMV

ニリュフェールなのかニルフェルなのか表記が定まってませんけど。アマゾンにはありませんでした。

YouTube - Broadcast Yourself.
検索結果。

YouTube - Nilüfer - Çok Uzaklarda

YouTube - Nilüfer - Karar Verdim

いやあいいねえ。渋いねえ。グッとくるね。

どうですかね。演歌だよね。シルクロードと日本海を渡って全部つながってるんだろうね。基本的にはアラブ音楽の範囲内なんだろうか。ところどころでヒターノやインド音楽に近いフレーズも聴こえてくる。これ、Ojos de Brujo(オホス・デ・ブルッホ。バルセロナのミクスチャーバンド。フラメンコ+サルサ+ヒップホップ+レゲエ+ファンク+ジャズ。いま一番好きだ。ライブ盤めっちゃかっこいいですよ。またご紹介します)と競演してくれへんかなあ……。もっすごいぴったりだと思うんですが。

Nilüfer – Music at Last.fm

http://turkpop.prettysenshi.com/artist/nilufer/

ぜんぜん情報が無いんだが……。地名や会社名と同じよくある名前なんで、なかなかグーグルでも探すことができない。

トルコ音楽の概説。

These are my tast, Turkish Pop!

JP-TR/トルコの音楽の種類

トルコのうたうたい

/mz

しかし日本人は何でも知ってるなあ……。扇町に「スイートココ」っていう小さなCD屋さんがあって、さいとうがいつもお世話になってるんですが、南米スペイン語圏の音楽がすべて揃っている。サルサやメレンゲといったわりとこっちでもポピュラーなものだけじゃなくて、バジェナートとか何とかとか、よっぽどのマニアじゃないと知らないような音楽がたくさん置いてある。その筋によると日本一だそうで、いやアジア一だな。南米以外では世界一かもしれない。たぶん世界一だろう。ちなみに店長さんのライフヒストリーがめっちゃ面白い。しかし日本人は何でも知ってるよなあ。

いやあ、いいですねトルコ演歌。なんで日本の演歌はあんなにダメなんだろうねえ。編曲がものすごい悪いよな。チャラチャラしたストリングスとかいちいち入れんでええちゅうねん。北島三郎や石川さゆりにアンプラグドで歌ってほしいなあ。いやほんと。一曲だけ、石川さゆりの「飢餓海峡」のギターバージョンっていうのがあるんですが、これについて語りだすと長くなってしまうのでまた改めて書くぞ!!!

おまけ。Youtube の Ojos de Brujo の検索結果





仕事ができないのは社会が悪いからで僕が悪いんじゃありません

  • 2008.03.04 Tuesday 00:00
なんで更新頻度が上がっているかというと仕事が切羽詰まってるからであって、もうヤダ。仕事したくない。可愛らしい動物を愛でるだけの人生を送りたい。おはきなのような。犬と猫を可愛がって世話をするだけで年収3000万ぐらいもらえるとかそういう仕事ないですかね。犬と猫の世話ならもういくらでもやりますけど。一緒に散歩したり。じゃれあったり。ごはんあげたり。一緒に寝たり。

ところで唐突ですが下位文化って描くの難しいよな。いま書評書いてるんですが、都市下層地域の下位文化のフィールドワークものです。書けたらまたアップします。

「貧困の合理性」って勝手に名付けてるんですが、構造的劣位におかれてる人々のなかでは、経済的・社会的な条件を生き延びるために、独特の下位文化が発展することが普通によくある。いちばん有名なのがウィリスのハマータウン研究だし、あるいは俺が修論で取り上げていつか翻訳してやろうと思っていたら先に翻訳されてしまったこの本(ところでタイトルの意味を「どうせできっこない」みたいな意味だと思っていた……逆であったか……俺が翻訳しないでよかった)なんかでも描かれてて、日本語ですぐ思い浮かぶのは小笠原祐子の『OLたちのレジスタンス』ですか。まあ女性は「貧困」じゃないですけど、構造的に弱い立場にある人たちは、まわりの環境をまるごと変えてしまう(革命)よりも、最小限のコストで最大の利益を得るために、まわりの環境と一種の共犯関係を結ぶことがある。それによってゲリラ的に生き延びて利益を得ることができるんだけど、そのかわりに自分たちを抑圧しているまわりの環境や構造は相変わらず存続していて、それどころか弱者や貧困者たちのそういうゲリラ的な戦略によって、かえって環境や構造が再生産されてしまう。

下位文化が環境を利用して生き延びている、という積極的な側面と、下位文化が環境を再生産している、という否定的な側面をどのように評価するかは、きわめて難しい問題である。もちろん「どちらもある」という逃げ道は論外としても、どちらがどれほど、という評価は、調査対象や研究者の立ち位置によってケースバーケースとしか言えないかもしれない。しかし、今のところ下位文化の否定的な側面についてあまり掘り下げた調査研究があるとはいえないのではないだろうか。これはひとつには、現場や対象との「人間関係」の真ん中でしか仕事ができない「調査屋」の抱える限界が理由となっている。誰だって世話になった現場を悪く書きたくはないだろう。

また、もうひとつの(より理論的な)問題として、「貧困の合理性」にあらわれるような下位文化の否定的な評価は、ともすれば病原を探索する医者のような「治療的まなざし」による文化の剥奪論的な解釈を生み出してしまいがちだ、という点がある。たとえば臨床心理の領域では、ホームレス男性の生活の規範や意識を、「貧困の原因」とみなし、それを「治療する」という論文が実際に生産されている。

こうした現実からすれば、弱者の文化や貧困の合理性を、構造を再生産するだけのものとして否定するのではなく、主流の中産階級の文化よりも劣ったものではない「もうひとつの生き方」だと捉えることには十分な正当性がある。

だが、それはともすれば、貧困を「別の生き方」として誤摩化してしまうことになるのだ。それはどこかで、貧困が問題になるのは経済という基準でだけ社会を見たときだけであり、別の物差しで見ればそれはそもそも問題とはならない、という、ありがちな「ポストモダン保守」の劣化コピーへとつながってしまうのである。

何俺いつのまに仕事してんねん。

さて。さいきん読んで面白かったもの。もちろんたったこれだけじゃないけど、たまたまメモしておいたもの。

フェミうぜえ観
かなり前のエントリだが、こないだたまたま見つけた。いい文章だ。そのあとの流れも面白い。

飛田新地・嘆きの壁 :: デイリーSKIN :: ARTIST GUILD SKIN
教育用資料。飛田について。毎年学生連れて歩きます。男子は盛り上がりますが女子は盛り下がります。

動物の受難/岩田宏
不覚にも泣いた。反則や。他の「かわいそうなゾウ」ものと違うのは、生きていたって結局は閉じ込められるだけの生だってはっきり言うてるところかな。俺は昔から動物園が怖くていけないんだよ。狭い所に閉じ込められて一生を生きるって、ひどい話だよな。動物がかわいそうだ。まあ過酷な野生のなかで生きるのも大変だろうけど。

2008-03-02 - 無免許タクシー
不覚にも笑った。センスがいいとはこういう人だ。以前の文章もどれも味わい深い。

分け入つても分け入つても本の山 善人はハタメイワク
気持ちはわかるが落ち着こう。気持ちはもっすごいわかる。俺も何度もこれやられたことがある。俺はここまで罵倒はしないけど、まあしたくなる気持ちは痛いほどわかる。

第1回入賞作品
むちゃくちゃ笑った。おすすめは「びょう気をふせぐ人工えい星」と「ごはん!!」かな。もう何が言いたいんだかまったくわからんやつもある。

YouTube - ningyoko's Channel
マギポンよりもひそかに注目しているのがこの人。千葉県に住んでるらしいが、バックがめちゃくちゃ見慣れた和室なのが笑える。歌はかなりうまいと思う。関係ないですがMacユーザーだな。ガレバンってほんと楽しいですよね。

Yahoo!ブログ - タクシー運転手:日報の公開
これいいなあ……地名がぜんぶよく知ってるところなのでなおさら楽しい。いいですな。都市を血管のように流れる道路を客という酸素を載せて運ぶ赤血球のようなタクシー。川のようなヘッドライトの金色の筋が目に浮かびます。ああ都市。ここは大大阪。いつかこの人のタクシーに乗ることもあるかなあ。しかし日報でjpgで出力されるんか? どうやって載せてるんだろう?

さて寝るか。さいとうはすでに仕事放棄して爆睡しているようだ。これを書いている今、書斎のストーブの足下でおはぎがぺっちゃんこになって寝ている。





渋いぜコザ

  • 2008.03.03 Monday 15:06
コザも久しぶりだ。那覇から遠いので、足がないよそ者は簡単に行けないんだよな。仕事は那覇でしかできないし。

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たまたまペイデーの土曜日だったのでマリーンがうじゃうじゃいた。

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ちょうど中学生暴行事件の直後で、米軍と沖縄県警の警備車両ががんがん走ってて、ものものしい雰囲気でした。

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琉大の大胡アニキとぎんねこ姐さんと一緒にコンディション・グリーンの川満勝弘氏のライブハウスへ。店内もほとんど米兵。しかしアレだな、黒人と白人って今でも別々に行動するんだなあ。はっきり写ってないけど客席にいるのは5〜6名の黒人米兵と、なんかそのまわりにたくさん集まってたきれいなお姉さん方。お姉さん方はフィリピン人ぽい人もいたけどだいたい日本人。

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バンドのメンバーはみんな超絶テク。ひさしぶりに生演奏を堪能。ロックバンドというか、どっちかというとセッションバンドぽい。俺も飛び入りしたかった(笑)。なんかこれ見て帰阪したあと一日中ベースの練習してた。いやあいいですな音楽。と酒。テキーラがぶ飲みしてべろんべろん。

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チャージ表。ところで、軍をリタイアしたあとそのまま沖縄に移住してる謎の爺がブルースハープ吹いてた。そしてその横にいたこれまたきれいなお姉さんお二人。聞いたら横須賀から来てるということで、米兵にくっついて基地から基地へ渡り歩いてるんか? 歳はさいとうぐらいだった。写真撮ったけどさすがにプライバシーのアレなんで載せられませんが。人生だよ人生。

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これは別の店ですが、いかにもコザ。

というわけで、渋いぜコザ。3時まで飲んで4時に宿に帰って5時に寝て7時に起きて9時の飛行機で帰阪。ネットで新聞見ると同じ朝にマリーンが二人逮捕されていた。





万国のオリーブ少女、団結せよ

  • 2008.03.02 Sunday 21:18
オザケン有理!



これ誰? 安全ちゃん? ブログ主本人?





セカンド・レイプ

  • 2008.03.02 Sunday 20:21
産經新聞の周辺に花岡、という人がいるらしい。

はてなブックマーク - 14歳少女はこれを教訓として生きてほしい:イザ!

タグが「みんな落ち着け」になってて大笑いした。

ちょこちょこ見たけど、

http://anond.hatelabo.jp/20080302023350

中学生暴行事件の告訴取り下げの件 - 風のはて
花岡信昭のおぞましさよ - 風のはて

このあたりが必読かな。

しかしひどい話だねえ。

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追加。

はてなブックマーク - 14歳少女に振り回された?:イザ!

ブックマーク炎上(笑)





渋いぜ那覇。2。

  • 2008.03.02 Sunday 15:14
しぶいぜ沖縄。

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ちょっと無遠慮な写真ですが……。那覇のモノレールの某駅の真下にある不思議な一画。中心にあるのは巨大な沖縄風のお墓。この集落に入って行く道がない。どうやって出入りするのだろうと思ってみていたら、細い隙間のような路地を歩いて帰ってくる人がいた。そしてまたこういうところには大量の猫がいるんですよね。写ってないけどたくさんの猫が自由にうろつきまわっているのを何度も見て和まされた。都心部の割と一等地にあるんですが、那覇っていうのは一等地の路地裏にこういう一画がたくさん残っている不思議な街だ。

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沖縄名物「ちょっとそれは違うんちゃうかメニュー」シリーズ。前に地元のスーパーで売っている独特の「親子丼」を載せましたが、これは那覇でいつも昼飯を食いにいっている大衆食堂の「すき焼き定食」。これはすき焼きというよりも、何だろう。肉と野菜の薄い煮物っていうか。生卵付き……。旅先ではついつい「コンビニおにぎりと酒」みたいな食生活になりがちなので、安くてうまくて量が多くて野菜がたくさん取れるこういう店はありがたい。松山の「みかど」っていう店です。ちなみにこのボリュームで650円なり。ところでこの写真を撮ってから気がついたんだけど、同じ店で同じ写真を以前も撮ってるわ。ひょっとしてここにももう載せたかもしれん。

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昼間に二時間だけ時間が空いたので駆け足で見て来た、できたばかりの県立博物館と県立美術館。美術館の方で開館記念企画として戦前からの沖縄美術史レビューをやっていたので見たかったのだ。遠目でみるとなんか白っぽいのっぺりとした建物だけど、近寄ってみるとシンプルで痛快で気持ちいい。展示も面白かったです。しかし沖縄っていう場所でアートとかやってると、なかなか政治的な問題との距離の取り方が難しそうだなと思った。政治というものを意識しても無視してもアートとしては不自然、というか。意識するにしても無視するにしても結局は沖縄の「いろいろなあれこれ」に回収されて解釈されがちで、作り手もその重力から自由になれない。そもそも自由になるべきかどうかすら見えない。開き直って純粋なアートを目指すのもよくあるパターンだし。なにかと難しそうですな。おれ素人なんで何もわからんと書いてますけど。

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一階ロビーの様子。

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広場というか中庭というか。しかしなかなかいい美術館だ。これから時間があったらなるべく行こうと思う。関西の地元で美術館なんかめったに行かないんだけどな。民族学博物館は別ですが。あそこは私の心のふるさとですからね。

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年金族。いや沖縄てスナック多い。気のせいかな。独特のネーミングも多い。こんど桜坂にある伝説のスナック「母子家庭」を写真撮ってきます。

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「ぎんねこ」さんとこの外猫ちゃん。ウチ猫が5匹、外猫が3匹いる。ウチ猫ちゃんには会えなかったけど、外猫ちゃんたちはみんなかわいかった。

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A&W。くわしくはこちら。これは屋宜原(やぎばる)の一号店。「エンダー」行ってて面白いというか好きなのが、けっこう夜中でも年配のおばぁが一人でふらりとハンバーガー食べにきたり友だちとルートビア飲みに来てたりすることで、なんか自由だなあ。

というわけだ。この写真撮ったあとエンダーで飯くってからコザに行きました。明日はこの続き。





渋いぜ那覇

  • 2008.03.01 Saturday 23:16
先日、科研の出張で那覇に行ってきた。那覇には年に2〜3回行きますが、いつ行ってもいいところですなあ。観光とは縁がない俺だが、やはり那覇はイイ。

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おもろまちかどっか。なんかこういうの見ると放っとけないというか、必ず写してしまう。

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これもおもろまちのモノレールの駅かな。見事な虹だった。二重になってて、足が山のふもとにつきささっている。滞在中はずっと降ったり晴れたりだったな。いちいちこういうものを携帯やデジカメで撮ってるのはナイチャーばっかりです。

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モノレールの駅。イリオモテヤマネコ。かわいい。実際にこいつらがいる西表島は沖縄本島からはるか彼方なのだが。

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宿が前島ってとこで、「社交街」っていう言い方をする場合もあるんだけど、復帰前からの古いスナック街。こういう店がいっぱいあった。夜は別の場所で飲んでたので宿の周辺は歩いていない。キューティーハニー。いいねぇ。俺にとっては沖縄は「白い砂浜と青い海と太陽」じゃなくて、ぐずついた天気とくすんだ空と、ボロボロの民家に手書きのペンキ看板、いいかげんな造りの安スナックや居酒屋、波打つアスファルトに擦り切れた横断歩道の白い線、売春街、基地、失業、明らかに不必要な公共事業のハコモノなどなど。

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いいねぇ。ホンコン。

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いいですなあ。見にくいけどモデル。この写真なんか、いかにも「俺にとっての那覇」。一部は大阪に、また違う一部は台北につながっていて、ここ数年はその3カ所をぐるぐるまわる俺の人生だ。

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メチャイケ。そしてラブコール。うーたまらん。イイ!

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そして猫。猫はもうかならず撮ります。

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借りて下さい。うむを言わさぬ説得力である。好きだなあ。

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これはさすがに潰れていた、那覇ミュージック。ストリップ小屋に「○○ミュージック」をつけるのは日劇ミュージックホールが発祥なのだろうか。全国に広がっていたらしいのだが、いまでも元気に活躍中なのは大阪の十三ミュージックと天六ナニワミュージックぐらいですかね。あと四国にもあるらしい。

というわけで、今回は「イイ味の那覇」を中心にお送りしました。あと15枚ぐらい載せる予定です。ぼちぼち更新します。