吉越浩一郎氏に聞く〜労働管理の不在を残業が隠蔽している
仕事を自律的に終わらせる仕事術
吉越 ただ、残業をなくすには、社員個人の問題もあると思います。冒頭にお話した、会社に隷属するような働き方を改める必要があります。その日の仕事のデッドラインを設けて、上手に仕事の段取りをつけて、自律的に終わらせる。終われば、周りや上司など気にせず、さっさと帰る。
そうして仕事の仕方を論理的に考え、自分なりに効率的に終えられるようになれば、退社後のプライベイトも、同じやり方で、充実して過ごせるよう工夫するようになる。ワ―ク・ライフ・バランスのとれた生活に、自然とつながっていくはずです。
── 最後に、ノー残業デイを望めない会社で働いているビジネスパーソンにも、効率的な仕事術について、アドバイスをいただけませんか。
吉越 先に挙げた、デッドラインの活用は、個人レベルでもできると思います。
トリンプでは、どうしても残業したくない日には、「残業できません」という小さな旗を机に掲げて知らせる人がいました。そうすると、意外と周りが協力してくれるようです。
あとは、仕事をゲーム感覚でとらえることかな。どうせお金を稼ぐために働かなければいけないのなら、仕事に隷属するのではなくて、仕事をゲーム感覚でとらえて楽しむ。そんな発想を持つことも大切だと思います。
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