1月以降、米軍機の騒音に苦情が相次いでいる問題で、広島県の市民団体「米軍の低空飛行の即時中止を求める県北連絡会」(藤原清隆会長)は4日、県庁で記者会見を開き、「県庁所在地でこれほどの騒音被害があるのは異常」と訴えた。
県内は米軍の訓練空域で、神奈川県の厚木基地を飛び立った戦闘機FA18が渋川市の山間部などで急上昇・急降下訓練を繰り返しているとされる。同会は前橋市街地でも低空飛行があったとして、岡本幸信事務局次長は「3、4日の2日間、実態調査を実施する。地元の問題意識につながれば」と述べた。調査は軍事ジャーナリストの石川厳さんら4人が前橋、高崎、渋川などの住民約15人に聞き取りを行うという。
米軍機の騒音については1月中旬から県に約300件の苦情があり、防衛省を通じて在日米軍へ県民に不安を与える飛行の自粛を求めている。【鈴木敦子】
毎日新聞 2008年3月5日