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Dr.コトー:モデルの瀬戸上医師、退官返上で任期延長 「島への恩返し」と

瀬戸上健二郎さんがモデルとなった週刊ヤングサンデーの人気マンガ「Dr.コトー診療所」
瀬戸上健二郎さんがモデルとなった週刊ヤングサンデーの人気マンガ「Dr.コトー診療所」

 離島医療に取り組む若き医師の姿を描いたマンガ「Dr.コトー診療所」の主人公のモデルとなった鹿児島県の下甑(しもこしき)島の診療所所長の瀬戸上健二郎医師が67歳の誕生日となる9日に退官する予定だったが、住民や本人の希望で最大3年任期を延長することが明らかになった。同島では8日に予定していた退官イベントを「感謝祭」に変え、原作者の山田貴敏さんらも参加する。

 瀬戸上さんは1978年、鹿児島市内の病院から、下甑村(当時)の診療所に赴任、地域の医療に力を尽くし、00年には藍綬褒章を受賞している。同村の医師の定年は70歳だったが、04年に薩摩川内市に合併し、同市の医師定年が65歳に改正されたため、瀬戸上さんは05年に2年間任期を延長していた。

 「Dr.コトー」は、瀬戸上医師の話を聞いた「週刊ヤングサンデー」(小学館)の編集者の発案で、山田さんが同島を取材し、瀬戸上医師をモデルにした医師・五島健介を主人公に離島医療の現実を描いた作品で00年から連載を開始。吉岡秀隆さん主演でドラマ化もされ、コミックス(1~22巻)は1000万部を超えるヒット作となっている。

 感謝祭は、住民が瀬戸上医師への感謝を示そうと企画されたもので、山田さんやドラマ版の脚本を担当した吉田紀子さんらも参加し、似顔絵やメッセージを贈るという。瀬戸上医師は「任期延長が島への恩返しになれば。マンガのおかげで離島医療への理解も深まった。『Dr.コトー』の名前は、離島などでがんばるすべての医者に贈られるものだと思う」と話している。【河村成浩】

 2008年3月5日

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