2008年03月05日
イベント「国道ナイト」4月5日(土)
■「国道ナイト」
2008/04/05(土)
OPEN 17:00 START 18:00 \1,500
at 東京カルチャーカルチャー
*チケット入手方法など詳しいことは追ってお知らせします。
■出演者
・松波 成行
日本の道 主宰
・ぱんかれ
「高速道路の文字を再現しよう計画」 主宰、mixiコミュ「高速道路フォントを作る・使う」管理人
・大野 達也
イカロス出版「酷道をゆく」
・大山 顕
「日本ジャンクション公団」総裁
・そして首都高の中の人もゲスト出演予定!
■イベント概要(予定)
・これが「酷道」だ!
・そもそも「国道」ってなんだっけ?
・国道マニアと国道めぐってみたレポート
・高速道路フォントってなんか良いよね
・高速道路フォントを見に行ってみましたレポート
・みんなの「思い出の国道」を教えてください
・首都高の中の人も参加:ジャンクションの魅力
またイベントやります。これはかなりマニアックで面白いよ。日本の道の松波さんは以前「熱中時間」でご一緒したかた。「点線国道」の人です。「点線国道」とは正式に「国道」として認定されてはいるが、「今後ちゃんと整備するからね」あるいは「むかしはちゃんと整備されてたんだけどね」というもので、結果ものすごい山道あるいはただの山になってしまっているもの。それを走破しようとしている人。もちろん国道全般に詳しくて、もうね、話がいちいち面白い。みんななじみのある国道ってあると思うけど、イベント来てぜひその国道名を彼に言ってみてください。「なんでそんなこと知ってるの?」ってびっくりするから。考えてみたら国道っていたるところにあるから天気と血液型の話と同じぐらい誰とでも話せる話題なんだよな。土木エンタテイメント方面関係者は必見かと。ぼく自身がかなりわくわくしてます。
で、今回のイベントはこの方を含め、国道好きの方々が執筆した「酷道をゆく」
出演者のお一人大野さんはこの本の編集をされた方。お話ししたらすっかり「国道好き」になってしまっていておかしかった。この本にはぼくもジャンクション鑑賞についてちょこっと写真と文章を載せさせてもらったので、ぜひご覧ください。
そして、"ぱんかれ"さんは高速道路で使われているフォントを再現しようとがんばっている方。mixiのコミュ「高速道路フォントを作る・使う」の管理人さんです。上で使われている字は、もちろんこの高速道路フォント。打ち合わせでこの三人が話してる内容はすごかった。だって「昔の字体がまだ残ってる箇所は○○と○○と…」とかだよ。当日は、そういう話をしてもらいます。
ぼくはジャンクションについてプレゼンテーションする予定。でもなー、この方々のマニアックさからすると、ちょっと薄いんだよね、ぼくのジャンクション鑑賞は。不安。
とりあえず、4月5日はあけといてください。
*念のため:昨今の道路にまつわる財源問題とかとはまったく関係ないですので。
2008年03月02日
地形の記憶
最近地形に興味があって東京の地形をあれこれ調べている。
先日、地形に関してすっかり忘れていたあることを思い出した。ぼくの中学校が地形的にひじょうに面白い場所に建っていたのだ。
大きな地図で見る
真ん中、校庭が上下に二つ見えるが、下は小学校の校庭と校舎。上の校庭がぼくの通っていた船橋市立葛飾中学校だ。
校庭の東に見える緑色の建物が校舎なのだが、この校舎と校庭の間は階段で結ばれていた。校庭は校舎よりかなり低い位置にあった。
で、地形を見てみたら↓
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白い線で囲ったのが中学校。校庭は左半分。ぼくの中学校は崖線をまたぐようにして建っていたのだ。中学生の時はなんとも思わなかったが、これはかなり変わった立地じゃないだろうか。調べたら、校舎のが建っている場所の標高は16m、校庭は9m。その差7mもある。
そういえば当時は学校がかなり荒れていて、朝登校してみると窓ガラスが全部割られてた、とか、校庭をバイクで走り回るやつとかいたっけ。それらはすべてこの地形のせいじゃないだろうか。崖線の上の不安定な立地が青少年の心を…云々。もちろん冗談ですが。でも電磁波より地形のほうがよっぽど人に与える影響が大きいんじゃない?
さて、もうちょっとひいてみると↓

北に中山競馬場、その隣の奇妙な円はかつて電波基地だった行田団地。すばらしい環境で育ったよね、ぼくは。そして、くだんの崖はあきらかに川の跡。上流に池があるな。こんど行ってみよう。
そう!そういえば、体育祭なんかで大勢の生徒がいっせいに校庭走ると、地面が揺れてたよ。校庭に備え付けられてた水道は地下水くみ上げてるって話だった。そうか、校庭の下にはまだ川があったってわけだ。今思いだした。地理の授業はこういうことやればいいのに。
ぼくの中学生時代はあまり幸せじゃなかった。思い出さなかったのはそのせいかもしれない。もったいないことをした。こんど中学校へ行ってみよう。
先日、地形に関してすっかり忘れていたあることを思い出した。ぼくの中学校が地形的にひじょうに面白い場所に建っていたのだ。
大きな地図で見る
真ん中、校庭が上下に二つ見えるが、下は小学校の校庭と校舎。上の校庭がぼくの通っていた船橋市立葛飾中学校だ。
校庭の東に見える緑色の建物が校舎なのだが、この校舎と校庭の間は階段で結ばれていた。校庭は校舎よりかなり低い位置にあった。
で、地形を見てみたら↓
白い線で囲ったのが中学校。校庭は左半分。ぼくの中学校は崖線をまたぐようにして建っていたのだ。中学生の時はなんとも思わなかったが、これはかなり変わった立地じゃないだろうか。調べたら、校舎のが建っている場所の標高は16m、校庭は9m。その差7mもある。
そういえば当時は学校がかなり荒れていて、朝登校してみると窓ガラスが全部割られてた、とか、校庭をバイクで走り回るやつとかいたっけ。それらはすべてこの地形のせいじゃないだろうか。崖線の上の不安定な立地が青少年の心を…云々。もちろん冗談ですが。でも電磁波より地形のほうがよっぽど人に与える影響が大きいんじゃない?
さて、もうちょっとひいてみると↓
北に中山競馬場、その隣の奇妙な円はかつて電波基地だった行田団地。すばらしい環境で育ったよね、ぼくは。そして、くだんの崖はあきらかに川の跡。上流に池があるな。こんど行ってみよう。
そう!そういえば、体育祭なんかで大勢の生徒がいっせいに校庭走ると、地面が揺れてたよ。校庭に備え付けられてた水道は地下水くみ上げてるって話だった。そうか、校庭の下にはまだ川があったってわけだ。今思いだした。地理の授業はこういうことやればいいのに。
ぼくの中学生時代はあまり幸せじゃなかった。思い出さなかったのはそのせいかもしれない。もったいないことをした。こんど中学校へ行ってみよう。
2008年02月27日
量産
とあるかたから質問をいただいた。酔っぱらってたからご本人は覚えてないかもしれないけど。過日紹介した「Casa BRUTUS」の08年02月号
。くだんの対談のなかでぼくが「(団地は)『標準化』した結果、いままったく標準じゃないものになっている」と言っていることの意味を問われたしだい。
これはあの場で話してたら思いついたことなので、実は考えはまとまってない。まとまるまでもうすこしお待ちいただきたいのだが、第一部として、まずは高度な標準化がいかにすばらしくかつ興味深いか、ということを言っておきたい。これに関してぱっと思いついた参考資料は以下の3つ。
■1.「レジデント初期研修用資料」の「量産型はダテじゃない」というエントリ
■2.「失敗の本質」
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日本軍が二次大戦で負けた原因のひとつが実戦における作戦行動の凡庸性欠如にあった、っていう説明にぐっときた。戦場で兵士がその都度クリエイティブな判断しなきゃならないようじゃだめなんだ、と。「練習の通りやればいい」っていうことこそが大事だ、と。
■3.岡田斗司夫が語る、実現しなかった幻のガンダムの話。
メーカーのメンテナンス担当が主人公のガンダムを作りたかったそうだ。あれだけ高度なモビルスーツだと、整備兵だけでは整備できなくてメーカーの技術者が乗り込んでいるはず。その技術者を主人公にしたかった、と。戦いに負けるとクライアント側が返品したがるのに対して、その現場のメンテ要員が「いや、仕様満たしてますよ」っていってがんばる、という話。おもしろそう。見たい。
いや、この「3」はちょっと論点ずれてるけど。量産することこそに技術とか、システムとか、組織とか、人間関係とか、そういうもののおもしろさ(とややこしさと悲哀)があるってこと。
技術で言えば、テレビとかで生産工学を全く知らない御仁がたとえば陶芸の素晴らしさを安易に「量産品にはない手作りの一点一点異なる味わいが良い」みたいな言い方で褒めるのを耳にするが、おまえちょっとそこへ座れと。ラインにおける製品のばらつきと歩留まりと、一方ほんとの職人が持ってる、量産品では実現できない全く同じものを作る技術のすごさ知ってんのかと。ほんとの手作りのすごさはむしろ「まったく同じものを作る」ってところにある。「クルマはかくして作られる」
でも読んで出直してこい。
えーと、無駄に熱くなったが、なんのはなしだっけ。ああそうだ、団地の話だ。それはまたこんどな。
これはあの場で話してたら思いついたことなので、実は考えはまとまってない。まとまるまでもうすこしお待ちいただきたいのだが、第一部として、まずは高度な標準化がいかにすばらしくかつ興味深いか、ということを言っておきたい。これに関してぱっと思いついた参考資料は以下の3つ。
■1.「レジデント初期研修用資料」の「量産型はダテじゃない」というエントリ
限界性能を目指した実験室グレードの試作品は、発注段階では全てを理想条件で設計するから、当たり前のように初期性能を発揮できない。部品が特殊だから交換きかないし、信頼性なんて考えられない。
限界目指してること。不安定であること。信頼性が低いこと。どこから壊れるのか分からない予測不可能性は、物語世界ではプロトタイプの魅力として語られるけれど、実世界ではもちろん通用しない。
量産されて、市場の検証を十分に受けた製品は、安定していて、挙動が読める。何がおきても、それは予想の範囲だから、信頼できるからこそ「つまらない」。
「ガンダム」とか「宇宙戦艦ヤマト」みたいなプロトタイプには、本当は勝たせちゃいけないんだと思う。全人類の期待を一身に背負ったプロトタイプは、性能が劣った敵側の量産品に囲まれて、そのうち故障が頻発して、部品が足りなくなって、結局人類滅亡するのが正しいはず。
■2.「失敗の本質」
日本軍が二次大戦で負けた原因のひとつが実戦における作戦行動の凡庸性欠如にあった、っていう説明にぐっときた。戦場で兵士がその都度クリエイティブな判断しなきゃならないようじゃだめなんだ、と。「練習の通りやればいい」っていうことこそが大事だ、と。
■3.岡田斗司夫が語る、実現しなかった幻のガンダムの話。
メーカーのメンテナンス担当が主人公のガンダムを作りたかったそうだ。あれだけ高度なモビルスーツだと、整備兵だけでは整備できなくてメーカーの技術者が乗り込んでいるはず。その技術者を主人公にしたかった、と。戦いに負けるとクライアント側が返品したがるのに対して、その現場のメンテ要員が「いや、仕様満たしてますよ」っていってがんばる、という話。おもしろそう。見たい。
いや、この「3」はちょっと論点ずれてるけど。量産することこそに技術とか、システムとか、組織とか、人間関係とか、そういうもののおもしろさ(とややこしさと悲哀)があるってこと。
技術で言えば、テレビとかで生産工学を全く知らない御仁がたとえば陶芸の素晴らしさを安易に「量産品にはない手作りの一点一点異なる味わいが良い」みたいな言い方で褒めるのを耳にするが、おまえちょっとそこへ座れと。ラインにおける製品のばらつきと歩留まりと、一方ほんとの職人が持ってる、量産品では実現できない全く同じものを作る技術のすごさ知ってんのかと。ほんとの手作りのすごさはむしろ「まったく同じものを作る」ってところにある。「クルマはかくして作られる」
えーと、無駄に熱くなったが、なんのはなしだっけ。ああそうだ、団地の話だ。それはまたこんどな。
2008年02月25日
団地+水門+打ちっ放し
大きな地図で見る
団地と水門と打ちっ放し。すごい。かなりぐっとくる景色でした。この木津川水門、どういうこと。これでいいのか、水門って。台風などの際の高潮から付近を防ぐためらしいが、どうやって機能するのかさっぱり見当が付かない。調べたら想像を超える動きをするものだった。Floodgatesにもなかった。おなじ大阪にある安治川水門ってやつも同じ形だ。
そして後ろに見えるのは千島団地。ガンダム系のかなり好きな団地。
ここらへんはあまり柄の良くない地域として有名だけど、すごく「悪い景観」でとても気に入った。いいよ、ここ。すごい。上の航空写真で、左側に整然と並んだ住宅街があるけど、これがまた最近できたうそっぽい住宅街で良い。団地も重量級ですごいし、いまぼくのなかでいちばんみんなを連れて行きたい場所ナンバー1だよここ。木津川やばい。
2008年02月11日
テトラ消しゴム
テトラポッド好きなわけだが、サンスター文具から「テトラ消ゴム」なるものが発表されているらしい。
ギフト・ショー春2008:“回す”文房具に注目してみる - ITmedia Biz.ID
ほしい。100個ぐらい買って並べたい。しかし、この色はいただけない。テトラの魅力が分かっとらんな。テトラは灰色でこそだろうに。
2008年02月10日
松戸の中高生はなぜ渋谷にあこがれるか
カシミールに夢中で仕事がはかどらないわけですが。
石川さんに勧められてこちらも夢中になっている東京の自然史
。この本を読んでいてひらめいたのが、「武蔵野台地と下総台地ってなんかかたち似てる」ってこと。

武蔵野台地っていうのは要するに東京の台地で、下総台地っていうのはその東の千葉北西部の台地。
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武蔵野台地の東をえぐっている主要な3つの川である目黒川、渋谷川、神田川と、下総台地の真間川、海老川の位置とそれによってせり出した4つの半島状の台地が似てる。気がする。これ、反時計回りにまわしたらいいぐあいに重なるんじゃないか?

江戸川あるいは荒川が多摩川と一致するわけだ。南米大陸の東海岸線とアフリカ大陸西海岸線の形が酷似していることに気がつき、大陸移動説を唱えたアルフレッド・ウェグナーもびっくりだ。
それでは、パンゲアの時代に千葉の主要都市は東京のどの都市と一緒だったかを見てみよう。

松戸→二子玉川
東松戸→渋谷
市川→平和島
西船橋→新橋
津田沼→上野
いや、なんというか微妙にいい感じの血縁関係というか。特にぼくが住んでる西船橋が新橋っていうのと、津田沼が上野っていうのは絶妙だ。千葉の人なら分かってもらえると思う。この感覚。
あと東松戸が渋谷、っていうのもなんか、こう。松戸とか柏の中高生からは渋谷への憧れが強烈に感じられたものだが、それはパンゲア時代の遠い記憶なのかもしれない。
うそだけど。
(という話をしたら、石川さんから別の解答が来た。「松戸は皇居だ」とのこと。その話はまた後日)
石川さんに勧められてこちらも夢中になっている東京の自然史
武蔵野台地っていうのは要するに東京の台地で、下総台地っていうのはその東の千葉北西部の台地。
武蔵野台地の東をえぐっている主要な3つの川である目黒川、渋谷川、神田川と、下総台地の真間川、海老川の位置とそれによってせり出した4つの半島状の台地が似てる。気がする。これ、反時計回りにまわしたらいいぐあいに重なるんじゃないか?
江戸川あるいは荒川が多摩川と一致するわけだ。南米大陸の東海岸線とアフリカ大陸西海岸線の形が酷似していることに気がつき、大陸移動説を唱えたアルフレッド・ウェグナーもびっくりだ。
それでは、パンゲアの時代に千葉の主要都市は東京のどの都市と一緒だったかを見てみよう。
松戸→二子玉川
東松戸→渋谷
市川→平和島
西船橋→新橋
津田沼→上野
いや、なんというか微妙にいい感じの血縁関係というか。特にぼくが住んでる西船橋が新橋っていうのと、津田沼が上野っていうのは絶妙だ。千葉の人なら分かってもらえると思う。この感覚。
あと東松戸が渋谷、っていうのもなんか、こう。松戸とか柏の中高生からは渋谷への憧れが強烈に感じられたものだが、それはパンゲア時代の遠い記憶なのかもしれない。
うそだけど。
(という話をしたら、石川さんから別の解答が来た。「松戸は皇居だ」とのこと。その話はまた後日)