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【静岡】

袋井市民病院の呼吸器科 医師退職、来月から休診へ

2008年3月5日

 袋井市民病院が4月1日から、呼吸器科を休診することが4日、分かった。3月末に退職する同科の勤務医の後任を確保できなかったのが理由。全国の自治体病院を悩ませる医師不足が、同院でも顕在化した形だ。一般的な風邪などは内科で対応できるが、重度の肺炎やぜんそく、肺がんなど専門的な呼吸器疾患の診療と、入院への対応はできなくなるため、近隣の総合病院を紹介する。

 同病院の常勤医師の38人のうち、9人が3月末で退職するのに合わせ、7人の補充にはこぎつけたが、呼吸器科の医師は確保できなかった。現在のところ医師確保や診療再開のめどは立っていない。

 村田繁樹市民病院事務局長は「呼吸器科を含めた内科は紹介制で、利用者に大きな混乱はないと思う」と話す。今後市民に休診を知らせ、患者に転院を要請するという。

 2004年の新制度導入で研修医が自由に研修先の病院を選べるようになり、都会の基幹病院に集中するようになって以降、多くの自治体病院は医師不足に悩んでいる。同病院も、2001年に60人いた医師は年々減少。小児、産婦人、泌尿器などの常勤医師が不在で、入院を休止するなどしている。同病院は局面打開のため、掛川市と新病院を建設する統合協議を進めている。

 

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