産婦人科：大阪の開業医、三木市内での開院断念　市長が陳謝　／兵庫

　◇誘致助成制度、成果上がらず
　三木市の薮本吉秀市長は３日の定例市議会で、大阪市内の開業医が三木市内での産婦人科医院の開院を断念したため、新設した誘致助成制度による成果が上がらなかったことを報告し、陳謝した。
　三木市は市内の産婦人科医院不足を解消するために、０６年に制度を設けて公募した。この医師が応募し、同市末広の市有地に３階建ての医院を開設することになり、０７年３月２８日に助成金５０００万円を支払った。その後、建物を２階建てに変更するなどして建築確認も受けた。ところが、金融機関の融資が認められず、開院を断念したという。
　助成金は、市内で新たに産婦人科医院を開設して継続して１０年以上の開業を交付条件にしており、市は２月２５日に交付を取り消し、今後、返還を求めていく。薮本市長は「市民病院と小野市民病院との統合構想の中で産婦人科医の確保、周産期医療環境の充実に努めていきたい」と話している。【南良靖雄】
〔神戸版〕

３月４日朝刊