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無登録農薬混入、植物保護液回収へ −三浦グリーンサービス


 (株)三浦グリーンサービスが中国から輸入し販売した植物保護液を農水省が分析したところ、農薬のピレトリンとロテノンが検出された。
 商品名はNEW碧露(へきろ)、緑豊(りょくほう)。ピレトリンはスプレータイプのNEW碧露に、ロテノンは希釈散布用乳剤タイプのNEW碧露と緑豊に、病害虫防除効果を有する程度含まれていた。いずれも日本では使用が認められた農薬だが、同社からは農薬として申請がなく登録されていないため、無登録農薬に当たる。商品は46都道府県のホームセンターやネット上でも販売されていた。
 農水省と環境省が2月25日から同社と取扱い店に立ち入り検査を行っている。
これまでのところ、NEW碧露、緑豊は、平成12年以降同社が中国の製造業者から輸入していること、スプレータイプのNEW碧露は、昨年11月に販売を中止していること、同社は商品の原料の種類や配合割合を把握していないこと、NEW碧露を原料とする凱亜を販売していたことなどがわかった。
 同社はこれらの商品の全てを自主回収することとしため、農水省は2月28日同社と取扱い店に対し、自主回収の状況等を報告するよう命じた。立ち入り検査は引き続き実施し、再発防止策を講じる。経緯をみて、同社への処分も考慮する。
 ピレトリンとロテノンが含まれている量は、仮に野菜栽培に使用して人が口にしても健康に影響がない程度だというが、ロテノンは魚毒性が極めて強く、ニジマスだと2ppb(10億分の1、1L中に0.001r)で半数が死ぬという。
 ロテノンが河川等に廃棄されないよう速やかに回収する必要があるため、農水省は、都道府県に対し回収への協力を要請した。

(2008.3.3)

 

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