日立マクセルは3日、DVDなど光ディスクの自社生産から撤退すると正式発表した。3月末までに筑波事業所(茨城県常総市)でのDVDと新世代規格「HD―DVD」の生産を終了する。「マクセル」ブランドでの販売は、全量を台湾メーカーなどに生産委託して続ける。設備負担の軽減や取扱品目の半減などによる販売の効率化によって2008年度に光ディスク事業の黒字化を目指す。
4月1日付で光ディスク生産や調達などを統括する「ディスク事業グループ」を廃止する。約150人の従業員のうち商品企画や営業などに携わる人員は同日付で新設する「コンシューマ販売事業部」に移す。他の人員はリチウムイオン電池や光学部品など各事業に配置転換する。
同社は記録型DVDでは9%のシェアを持ち、光ディスク事業の売上高は年400億円強。生産終了に伴う費用は今年1月に発表した特別損失66億円に含んでおり、08年3月期に計上する。(03日 21:43)