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まるでSF 録画・検索できるゴーグル開発 東大講師ら

2008年03月03日19時02分

 どこに置いたか忘れたものを、簡単に見つけられます――。そんな「魔法のゴーグル」を、東京大の原田達也講師と大学院生の中山英樹さんらが開発した。ゴーグルの視野に入った画像が記録され、探したいものを名前で画像検索できる。

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ゴーグル装置を付けて赤い花を見ると、モニターに花の名前「ベゴニア」が表示された=東京都文京区の東京大で

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ゴーグル型の装置をつけた中山英樹さん。画像は腰の記録装置に録画される=東京都文京区の東京大で

 ゴーグルには独自開発のプログラムが組み込まれ、見たものの名前を瞬時に認識する。処理速度は従来の約1万倍。過去に学習した名前をもとに、同じようなものを見たら、その名前を推測する能力もある。

 文房具や鉢植えなど約60種の名前を事前に覚えさせ、それらの品々をゴーグルで見る実験をすると、「CD」「ハンマー」などの正しい名前がゴーグルの右目部分にある小型スクリーンに映し出された。

 小型パソコンに単語を入力すると、録画された画像の中から該当する品物の画像を再生してくれる。テレビのリモコンや携帯電話の置き場所を忘れても、前に見た場所がわかるから、慌てずにすむかもしれない。

 原田さんは「膨大なビデオ画像の中から埋もれていた映像を探し出す技術や、人間のような能力をもつロボットの開発などに貢献できる」と話している。

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