2008年3月4日 12時19分更新
病院に運ばれた重症患者が、繰り返し受け入れを断られるケースが全国で相次いでいますが、香川県内でも去年、重症患者が11回にわたって受け入れを断られたケースがあったことが分かりました。
これはNHKが香川県での救急搬送の実態を県に問い合わせて分かったものです。それによりますと、香川県では去年1年間に、重症患者の救急搬送が病院間の転院を除いて3773件ありましたが、この内の753件は、いったん受け入れを断られており、3回以上断られたケースは15件ありました。この内の1件は、腕を切断した男性が、医療機関に11回断られた末、最終的に県外の医療機関に搬送され、治療を受けたというものでした。医療機関が断った理由として、一番多いのは「処置が困難」が102件。「専門外」が58件。「ベッドに空きがない」「医師が手術中・別の患者に対応中」が、いずれも46件などとなっています。香川県では、今月開かれる医師や消防の関係者が集まる会議で、今回の調査結果を説明し、今後の対策を検討していくことにしています。