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岡田斗司夫の遺言 第3章 そのいち

オープニングの雑談

最初は例によって雑談です

4章はやりたくないね。でも、またレジュメが5枚あるんだけど・・・。

今回も終わらない気配がぷんぷんします

富野監督と対談してきたよ

「オタク学入門」が再版されるんだけど、あの本はあの時代のものだから中身をアップデートしても仕方ないからオマケとして富野さんの対談をつけることにしたんだ。で、富野さんは今度出る本だと勘違いして読んで、ものすごく怒ってた!

面白い対談になったそうで、楽しみですね

次のアニメ夜話は、「トップをねらえ」と「今日からマ王」と「イデオン」。「トップ」は全開。爽快だったね。「マ王」はつらかった。「イデオン」はからまわった。

テレビシリーズ2本は準備も大変ですね。3/20頃の放映だそうです

ガイナックスの歴史(1987年)

この年、「王立」が公開。会社はいよいよ立ちゆかなくなってきた。せめて給料の払える会社にしたいよね。毎日会社に言って、支払い遅延の言い訳してるだけ。

そんなときに見かねたバンダイから「アップルシード」の仕事が来た。丸ごと別のスタジオに投げていいよ、つまり「抜いていいよ」ということだった。当然、クオリティは・・・。ガイナが作る「アップルシード」を期待して定価で買ってくれたファンにはほんと、申し訳ない。落ち込んでたら、赤井が

「アニメファンだって勉強したほうがいい」

って慰めてくれた。結局、そういうこと。ツケはみんなにやってくる。

「赤字覚悟でいい作品に」とか「スタッフのがんばりで」って簡単に言う人がいるけど、やっぱりプロデューサーはそれは恥ずかしいことだと思わないと。

そして、この年、何をしていたかというと「王立」の次の企画を山賀と二人でずっと考えていた。その後、4,5年は考えてたな。いや、結局、結論は出ていないから、今もまだ・・・

俺はもう「王立」と「トップ」でアニメでやりたいことはやってしまったので、もうアニメを作るつもりはまるっきりないんだけど、もし山賀が「岡田さん、これですよ!やりましょう!」と「王立」の次としてふさわしい企画を持ってきたら、やらなきゃいけない義務があると思ってる。でも、もうまさか言ってこないだろう(笑)

あと、スタジオを引っ越した。家賃が70万から16万になった。正直助かった。ものすごく小さいところだったので、打ち合わせには最適な環境だったはずなんだけどなあ

今回は、特定の作品ではなく、ガイナックスの歴史がメインのテーマなんですけど、そこには色濃くガイナックスの人間関係、特に、岡田さんと、赤井監督、山賀監督、庵野監督という3人の才能との人間関係が滲み出ています。この、「山賀とは男の約束が・・・」なんて発言も山賀さんとの関係が表れてます。

イベント中も、岡田さんはこの3人の悪口めいたことをズケズケと言うんですけど、そういうことを言える間柄なんだろうなということが伝わって来ました。この後の発言も、その辺、汲んでください。

ガイナの作品作り

山賀と二人、悩んじゃったのは今になれば理由がわかる。

ガイナでの作品の作り方は「カウンセリングの技法」に基づいている。「王立」の時は山賀の中にあるテーマを俺が引き出して「つまり、こういうこと?」と補助線を引いてあげて、それに対して、山賀が「いや、そういうことじゃなくて・・・」と軌道修正したりして初期のプロットを作り上げていった。

ところがね・・・二人とももうカラッポだったんだよね

ここで俺の取るべき道は、この「カウンセリング」の相手を庵野に切り替えることだったんだ。

でも、山賀は「王立で実績を示して、次も俺だろう」と思ってたし、庵野はいつものように「頼まれればやりますよ」と窺ってるだけで、赤井は軍師だから「確実に勝てる戦しかやりません」って感じ。

まあ、これだけ面白い3人がいて、天下とれなかったってのはやっぱりプロデューサーの俺の問題なんだよなあ。あんまりこの3人が面白かったから、後で「この人面白い」って言われてもあんまり面白いと思えなくなったもんな。自分の中の面白い人に対する基準が高くなりすぎた。

山賀なんかすごいよ。「蒼きウル」の一番最初のころなんてフルCGだったんだよ、あの時代に。「いや、作ってるウチに技術が進歩するから大丈夫ですよ」って。普通、言える?(笑)

続きます。

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