2008-02-05 「岡田斗司夫の遺言2」レポート提出_その参
■[岡田斗司夫]「岡田斗司夫の遺言2」レポート提出_その参(これで終わりです)

※注 サイズ大きくするとバカっぽいかな? safariだと普通なんですけどね。
●トップをねらえ!(その7) 5話以降を見ながら
・作品のテーマを話すといろんなものが見えてくる。
・当時は関係者に嫌がられたんだけどなあ。
・ラストのコーチの病院に駆けつけるシーンにて、
「手のひらに乗っていると思うでしょ?」「でも横のドアから出るんですよ(笑)」(樋口案だそう)
##補足絵0##
・5話ラストのノリコの台詞。3人に次々と挨拶をする。
ノリコ「ごめん、ごめんね、スミス。もう泣かない約束だったよね。でもキミコは褒めてくれるよね? ね、パパ。」
##補足絵1##
山賀「ノリコはバカなんですよ。」
庵野監督「バカの素晴らしさを書きたい。」
・アニメの尺の中で話を作るには誰かがバカにならなければならない。バカっぽい箇所は制作者側もハラハラする所である。この台詞中も庵野監督と二人でドキドキした。
・トップのテーマが「努力と根性」と言われるがそうではない。このノリコの台詞から明らかにバカなんですよ、ってエキスキューズがある。
・最初からリアルなキャラで作るのは無理。勇気をもって知能指数を下げよう。
・山賀「あえて頭を悪くすることがどんなに大事か!」
→説明を受けていたく感動したとか。
●休憩 15分間。
21:40〜スタート。
「休憩中も喋りますと言いましたが、疲れました。控室戻ります。」
●トップをねらえ!(その8) 最終話から以降_5話のヱルトリウム話も
・最終話近辺がなんであんな感じになるのか?カットされた15分が存在する。
岡田さん「庵野がいろいろやってくてたおかげで(笑)、、」
・幻の5話のプロローグ。
・地球脱出の船は噂どうりに本当に脱出船である。
・5千万程度の人を乗せて逃げる予定であった。
→ここら編から庵野の世界にはいる。
・脱出用の船の建造が地球から目視できるレベルである。ここで止めれば良かったが、庵野監督は近くによってプラモ風景をみせる。(意味が変わってくる)
庵野監督「凄くかっこいいプラモ設定が上がっていたから、使うしかないよ。」
##補足絵2##
●トップをねらえ!(その9) 台詞の力
コーチ「アマノに言うな、いえばお前を殺す!」5話7分15秒
→当時のマンガ版ヤマト(ひおあきら版)での台詞から。キャラ設定から絶対言わない台詞だったため、仲間内で流行っていたそう。
##補足絵3##
・素っ裸でいい台詞を言うとそのキャラは成仏する。
→5話ユングの台詞より。「なんで舞台を沖縄にしたと思っているんだ!水着を出すためだよ!」
・「コーチはなにも教えてくれない」何となく見れちゃう台詞の力。
・これでは客は笑ってくれない。っと思うシーンがあったそう。
●トップをねらえ!(その10) 最終話を見ながら
・十五年後のシーンから
・幻の15分程度のシーンがあった。ノリコ等の先発隊を送った後、地球では「逃げようとする一派(銀河系の反対側に)」「それでどうなる/とどまる派」で内乱状態となる。
・全員逃げられないのであれば、戦うしかない。バスターマシン建造のために全てのインフラが止まる。
・大統領の演説「バスターマシン3号の開発に入る」と言った直後に暗殺される。
→庵野監督はまっさきにカットする。
庵野監督「こんな長いシーンはいらない。」
●トップをねらえ!(その11) 最終話を見ながら
・モノクロにした意味。高度に成長した未来技術。「書けないものが書かない方がいい」
・モノクロ状態のものが一番未来的に見える。自分たちが昔見た映像や絵でも。
・カラーにして大事なスタイルがなくなっている。
・未来のものはなんかもやがかかっているイメージがある。
・超絶的なものはモノクロで表現した方がいい。見る人のイマジネーションを発揮させる。
・宇宙船のモニタの表現を見せる。超科学の感じを出したかった。
##補足絵4##
・イデオンのパロディ絵を見ながら「ここの解釈が違うんだよなあ」
##補足絵5##
・(止まっている描写の戦闘シーン)止め絵は上手な人でないとできない。ダフ出しで重ねて重ねてやっているので撮影的には大変な手間になる。リテイクできない一発勝負となる。
##補足絵6##
胸を出したり、この後におよんでなんでこんな表現をするのか。
##補足絵7##
・努力&根性とは信じていないでしょう。見ている人も作っている人も。
・工夫すること/交渉能力/頼み込むことは努力ではできない。
・努力&根性の言葉で熱くなる、それを聞くと熱くなってくる人々、つまりアニメファン/オタクのことがテーマである。
・これを見て普通の人が入ってこれなくてもいい。アニメファンのみに対して作っている。
・「アニメを信じて良かった」と思う人に対して作ったのである。
・アニメを見続けること/作品を作ることは誰かが待ってくれれば作っていられる。(やっていける)
・「オカエリナサイ」=「僕たちが待っている」「受け止めてくれるよね」→オタクを肯定するもの
・信じるということがいいのである。
・外国人が日本人に対して両手を合わせて拝むポーズをとるじゃない。分かってないだろうなとこっちは思うけと悪い気はしない。
・「イ」を逆にしても待っていてくれる人がいる。ノリコはそれを見て笑っている。「ああ、もう日本人は残っていないんだなあ」と分かってしまっていても。
##補足絵8##
→「それを考えると鶴巻はわかっていない。オタクだとダメになるって考え方じゃん。」
・オタクがダメだと思っているのが鶴巻監督ですよ。オタクがいいか悪いかの考え方の違いがでる。
・トップのテーマは見たら分かるようにする。
・「とことん自分たちが見たり聞いたりしたものが間違いでない」ということを言いたい。
・自分の感動した心が本当である。
・王立とトップを作ったことで作りたいアニメはなくなった。今でも。
※注 ここはちゃんと完全文章化したかった。未熟ですまんです(泣)。実際泣きそうだったので。
●トップをねらえ!(その12) 後日談
・作りたいものがなくなったが、次はやらないこと探しとなる。
・直後に続編の話が出る。
山賀さん「できる!ノリコ達が地球に戻って今までと変わっていない状況がある。」
岡田さん「なんで?」
山賀さん「なんでかはこれから岡田さんが考えるんですよ!!」
庵野監督「これからは学園ものだ!」
・庵野監督から「もうちょっと真面目に考えてくれ」と言われて考えたのが
3次元人と戦う話、作ってる人とアニメとの戦い。
・よくキャラが勝手に話すってことがあるがその本質をつけるのではないのか。
山賀さん「岡田さんがそんな難しい話を作れるはずがない!」
※注 「終わりなき戦い」(ジョー・ホールドマン )がトップの元にもなった。宇宙の戦士がガンダムならこっちはこれだと。
●タイムアップ 次回予告と質問コーナー
・幻の貞本監督作品となるはずの銀河空港などなど。
※注 質問コーナーは力つきて殆どメモも記憶もありません。ごめんなさい。
この時点あたりで疲れたんですよ!こっそりテレコった人連絡下さいw。半分本気(笑)。
・作品に一本の線(補助線?)を引くと作品が分かりやすくなる。
イノセンスに寅さんという補助線を引く。電脳コイルにウテナという補助線を引く。
・作品を作る時のスタンスとして、俺より凄い人を集める。プロデューサ的なもの。
・今回のイベントに対して同人誌的なもの/出版物として出して欲しい?
「それは気持ちはわかるが相当恥ずかしいことだぞ。」「同人誌を出す場合に利益/意味/正義がそれぞれないとやらない。」等々説教される(笑)。
録音しているのであれば、それを出して頂ければこんなダラ長文は必要ないっちゅー軽い考えでリクエストしたのですが、エラい目にあいましたよw。
岡田さん「おれの説教は金のとれる説教だから」(プチクリイベントでの一言)
・モチベーションが上がらないのであと3年はコミケにはでないかも。
・過去に35歳以上は「萌え」が分からないと発言したことについて
→忘れた。その時の俺にはなにか考えがあったのだろう。
●マンガ夜話で説明する、評論の4つのスタンス(gyao!の一人夜話1月分の放送で話したことです。)
・夏目さん:研究の対象である。極論すると紙の上のインクのシミである。
・石川さん:作者との関係性。作者が漫画を使用してなにを言おうとしているのか。
・岡田さん:漫画を読んでいる読者の心に起きた波を見る。読者と漫画の関係性を見る。
・大月さん:その作品に対して信者のスタンスとなる。作者の言っていることを疑ってはいけない。
→作家論/作品論/感想文/研究論/信仰告白と分けることができる。など。
●性表現/暴力表現等々の作品規制に対する意見について。
・これは将来本にする予定のものを5分で説明するよ。
・基本的に表現規制に対しては賛成である。
・昔の時代は表現や文化は強固なものであった。その反対に過激な表現は圧迫されている状況。
→だからその表現は当時大丈夫であった。その縛りが今は存在しない。
・文化を汚染するものであったが、反対に社会を活性化する力もあった。
・今の状況はゴミにあふれているディズニーランドのイメージがある。
・例:昔はゴミを海に流せばokであったが、今現在は海そのものの自己浄化作用はなくなっている(限界である)。
・少量であれば社会を活性化する力があるが、今の疲弊した状況下では規制した方が良い。
・好きなことを言えた状況は過去である。
・文化としての自浄能力がなくなった今の状況は、嘘でもいいから愛&平和等を言っていかなければ。
→そのためにアニメが作れなくなったのかも。など
※注 ここは本当に将来の書籍を参照にしないといけませんね。話半分にして下さい。
●王立科学博物館 携帯公式サイト(月額315円)の告知
●以下補足絵です。アレでしたら削除します。
秒数前後します。
##補足絵0##
5話27分00秒あたり
「手のひらに乗っていると思うでしょ?」「でも横のドアから出るんですよ(笑)」
##補足絵1##
27分45秒当たりのバカ台詞
ノリコ「ごめん、ごめんね、スミス。もう泣かない約束だったよね。でもキミコは褒めてくれるよね? ね、パパ。」
##補足絵2##
5話2分30秒あたり
「ここの表現のみで良かった」
5話2分43秒あたり
庵野監督「こんなかっこいいレイアウトがでたら使うしかないじゃないですか!」
##補足絵3##
5話7分15秒あたり
コーチ「アマノに言うな、いえばお前を殺す!」
##補足絵4##
最終話 モノクロの未来
##補足絵5##
最終話 パロディ絵
##補足絵6##
42分00秒からのダブ
リテイクできない一発勝負となる。
##補足絵7##
最終話 50分05秒あたりの蛍光灯
・コクピットが割れた後に蛍光灯が見える。
##補足絵8##
最終話 53分30秒あたりのオカエリナサイ
・「ああ、もう日本人は残っていないんだなあ」と分かってしまっていても。
##補足絵9##
企画 原作・脚本 岡田斗司夫
おしまい。
余談:
細かい部分はスルーして下さい。気付いたら直します。
で、第三章はもう来週です(笑)。
http://putikuri.way-nifty.com/blog/2008/02/post_256b.html
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