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ゆうちょ銀、ヤマトのメール便使う 日本郵政社長が怒る

2008年03月04日10時04分

 日本郵政(JP)グループのゆうちょ銀行が2月に全国の郵便局向けに冊子を送った際、ライバルのヤマト運輸のメール便を使っていたことがわかり、グループ内でやり玉に挙がっている。ゆうちょ銀は郵便事業会社に打診したが条件が折り合わなかった。受け取った局員からは批判の声がわき上がり、西川善文JP社長は全郵便局長に「極めて遺憾」「動揺しないよう」などとする文書を配布した。

 ゆうちょ銀が送ったのは預金保険機構の制度を知らせる冊子。民営化で機構に入ったため全国約2万4000の各局に送る必要があった。事前に郵便会社に、あて名作成や配送の話を持ち込んだが、「繁雑な作業」と難色を示された。やむなく一般競争入札にかけるとヤマト運輸が落札した。数百万円だった模様だ。

 郵便会社側は、入札があったことを知らなかったとするが、ある幹部は「受注できると思い込み、ゆうちょ銀との連絡が不十分だった」と認める。

 西川社長が送った全郵便局長向けの文書には、「グループ総合力を最大限活用しなければ他社と戦うための競争力などつくはずがない」などとあり、今回の両社の対応を厳しく批判するものになっている。

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