食品総合商社「東海澱粉」(静岡市)が中国、台湾産のウナギを「国産」と偽って販売していた問題で、農林水産省は3日、同社が2002年から偽装を始め、07年までに産地を偽装したウナギ計約1300トンを販売、本社の幹部も営業所の偽装を認識していたことを確認したと発表した。

 東海澱粉は3日、神野一成会長が引責辞任する方針を発表。神野建二社長は同日記者会見し、本社の担当部長が5年ほど前に偽装を把握していたことを認めた上で「指示などはしていない。会社ぐるみとの指摘については、今後の調査で明らかにする」と述べた。

 農水省によると、産地を偽装したウナギの販売は鹿児島県の大隅営業所で02年から始まり、すでに明らかになっている約340トンに加え、同営業所と愛知県の三河営業所で新たに約970トンの偽装が行われたことが判明した。