ラッシュ地獄変わるか 田園都市線・東西線がダイヤ改定2008年02月22日 首都圏私鉄の混雑度1位、2位を占める東京メトロ東西線、東急田園都市線がともに3月、ダイヤを改定する。いずれも昨年、混雑時間帯の急行、快速の運転を取りやめるという苦肉の策に出たばかり。今回の改定では、どう変わるのか。(アサヒ・コム編集部)
首都圏の通勤ラッシュは、鉄道会社の輸送力増強工事や、少子化などで、一昔前に比べると緩和されつつある=表参照。そんな中で今なお、激しい混雑が続くのが、沿線の住宅開発が活発な東京メトロ東西線と東急田園都市線だ。国土交通省が昨年12月に発表した06年の混雑率は、東西線が199%、田園都市線が196%で、それぞれ私鉄の1、2位。しかも、いずれも前年より上昇している。 東急田園都市線は昨年、もっとも混雑する時間帯に急行電車の運転を取りやめ、都心に近い区間を各駅に停車する「準急」に格下げする異例の作戦に出た。各駅停車よりも急行に混雑が集中し、乗り降りに時間がかかって、遅れの慢性的な原因になっていたためだ。 同社は、この策が「遅延抑制に一定の効果が表れている」として、この3月28日のダイヤ改定では、さらに推進。急行3本をあらたに準急にする。一方、ラッシュ時間帯の前後の上り各駅停車2本を急行に変更し、オフピーク通勤を促すという。 同線の変化はこの程度だが、一つ明るい話題がある。二子玉川駅で接続する東急大井町線の急行運転が、同じ日から始まることだ。二子玉川―大井町間が18分で結ばれるようになる。 品川や田町などへは、田園都市線経由よりも早く着く上、二子玉川始発なので並べば座れる。こうした魅力で、通勤客の一部が、大井町線経由に切り替えれば、田園都市線本体の混雑緩和も少し期待できるかもしれない。 一方の、東京メトロ東西線。田園都市線と同様に昨年3月、もっとも混雑する30分間は「快速」の運転を取りやめ、都心に近い区間は各駅停車にした。都心回帰で、快速の止まらない葛西駅、南砂町駅などで乗降客が急増。車両に乗りきれない、いわゆる「積み残し」がひんぱんに起こるようになった。 田園都市線とは逆に、快速の方が空いているという逆転現象まで起きていた。とはいえ、電車を増発する余地はなく、結局快速を各駅に停車させることで対処したのだという。 今年3月15日のダイヤ改定では、これをさらに拡大。西船橋駅を7時台に発車する快速5本すべてを、通勤快速か普通に格下げする。快速の走らない時間帯は約1時間半にまで広がる。積み残しの出ていた駅利用者には朗報だが、遠距離通勤者には、我慢を強いられる改定になりそうだ。 ただし、両線とも、夕方と夜間は増便される。平日の下り方向に限っても、田園都市線は急行3本、各停4本、東西線は快速2本、普通1本が増える。 PR情報コミミ口コミ
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