安物は安物

牛丼一杯の儲けは9円―「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学 (幻冬舎新書 さ 5-1) 価格：￥ 756（税込） 発売日：2008-01

安物買いのゼニ失いという言葉があるんだが、安いモノには安いなりの理由がある。そこんとこ忘れてしまった人が多いんだが、アレだ、ウチの会社ではたまに深夜作業があったりするんだが、現場の作業員の給料が、時給で2700円～3500円とかするわけだ。残業に深夜手当とか加算されるわけでね。一時間働くと牛丼が10杯食える。そら、どう考えても給料が高すぎるか牛丼が安すぎる。それでも、ウチの「職種」では中国人研修生が認められてないので、日本人を使うしかない。青森あたりで探して来ようかと思っている今日この頃なんだが、

そこで中国人研修生を使えれば時給500円くらいで経営者はウハウハなわけだ。研修生というのは、本給が安いし、政府ブローカーに取られる分が多いので、丸ごと残る
残業代は200円でも喜んでやる。そんなもんが労働力として参入してくりゃ、そら、世の中、デフレにもなる。ただし、安ければ安いだけ、質は落ちる。それがどういう事かというと、

イタリアの捜査当局は、中国から輸入されたステンレス鋼材に人体に有害な放射性物質コバルト６０が含まれていたとして、鋼材約３０トンを押収、捜査を開始したと発表した。国営イタリア放送などが１日、伝えた。

　捜査当局は混入の経緯を明らかにしていないが、イタリアメディアは中国での製造段階で誤って混入した可能性があると報じている。

　鋼材は煙突や貯蔵タンクなど主に工業製品用で、ナイフやフォークなど生活用品には使われていないため一般市民への影響はなかったとしている。当局は国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）と協力し、中国の製造業者やイタリアの輸入元などを調べるとみられる。

まぁ、想像を絶する事態が起きているんだが、プロの産廃業者である切込隊長さんちの見解では「医療機器の廃材を鉄くずにして再利用する過程でステンレス鋼材にコバルト60が紛れ込んだんだ」のではないか、と言ってるわけだ。Wikipediaで調べてみると、コバルト60というのは

単体金属としてのコバルトの用途はほとんどないが、その中で最も重要なものは、放射性同位体のコバルト60をγ線源として用いるもので、医療分野での放射線療法、ガンマ線滅菌、食品分野での食品照射（ジャガイモの発芽防止）などに広く利用されている。

というわけで、病院なんぞを壊した時の廃棄物から混じったのではないかと言うんだが、コレって、廃材を扱った中国の作業員が被爆しているという事なんだけどね。人間の値段が安い国なので、現場の労働者が被爆して死んでもへっちゃらだ。まぁ、炭坑でもどこでも大量に死んでるわけだし。こんな国で、これから原発をたくさん造ろうとしているんだから、いやいや、恐ろしいです。で、安いというのがどういう事かというと、こんな例もある。

　米国で中国産材料を使った薬を注射された人の死亡が相次ぎ、米製薬会社バクスターは製品の自主回収を始めた。米食品医薬品局（ＦＤＡ）が中国の工場に調査官を派遣して原因特定を急いでいるが、米紙ニューヨーク・タイムズは原材料の豚の小腸が不衛生に扱われた可能性を指摘した。

　問題の薬は、人工透析時や手術後などに血液が固まるのを防ぐのに使う抗凝固薬ヘパリン。バクスターが製造・販売する注射薬の一部で、１月ごろから重い低血圧などの副作用報告が急増した。

　米メディアによると、１月以降の副作用報告は全米で４００件以上、死者は２１人に達した。バクスターは２月２８日、副作用報告のないものも含めて、ほぼすべてのヘパリン製品の回収を決めた。

この原因については、「豚の値段が急騰した際に、工場が不衛生な零細農家などから安く粗製品を購入した」というような事があげられているんだが、まぁ、典型的な安物買いのゼニ失いだな。で、相変わらずグダグダの様相を呈しているメタミドホス騒動なんだが、トラックが横転して2.5トンのメタミドホスが路上に流出というんだが、ありがちだな。

中国湖北省の高速道路で２月２４日、中国製ギョーザ中毒事件で問題となった有機リン系殺虫剤メタミドホス約５トンを積んだトラックが横転し、約半分が路上に流出した。同省のニュースサイトが地元紙、武漢晩報の報道として１日までに伝えた。

　報道によると、河南省ナンバーのトラックはメタミドホスの入った箱約３００個を積んでいたが、事故で約半分が破損。流出後、有毒ガスが発生、数キロ先でも鼻を突くような臭気が感じられたとしており、液体だったとみられる。

ところで、なんせ中国なので、５トンの農薬をどんなトラックに積んでいたのか、というのも気になるんだが、おいらの経験では、ああいう国では２トン車で５トンくらい、平気で積むわけだ。タイでは、TVコマーシャルでダットサントラックみたいな750kg積載のピックアップが象を乗せて運んでいるんだが、象は２～３トンくらいある。日本のメーカーが東南アジアに進出してもっとも困ったのがコレだった。ああいう国では
最大積載量　積めるだけというのが社会常識なのだ。モノが安いというのは、生産だけでなく、流通にもこうした手抜きがあって初めて成り立つモノなのだ。で、流出した2.5トンの農薬はそのまま周辺の土壌に染み込んでしまったわけで、多分、そのままだろう。砂を撒いたとか言ってるんだが、そんなの何の役にも立たない。で、「中国最強のアリババが世界に誇るメタミドホス販売企業群――中国全土でどなたでもお求めいただけます」というわけで、今でも気軽に通販で、ドラム缶単位で購入出来るそうです。

Comments

[投稿 ゆ]

安い物にはワケがある、
いい話には必ずウラがある、

これやっぱりすべてにおいて原則だと思うな。
上司が秘書課の女の子との縁談を熱心に勧めてくる、
と思ったらそいつの不倫相手だったとか（ｗ

なんかちょっと変だな、と思ったときは、
その直感ってわりと当たってること多い。
価格破壊なんて言葉が一時流行ったけど、
変に安いのは、通常価格との差額がリスク相殺分、
と考えると判りやすいと思う。
まあ、でもしばらくしたら、
中国産も普通に売ってるし、皆も普通に買うようになりそう。
日本人ほど忘れっぽい民族はいないから、

ところで中国発食い物ネタ、
次は何が出てくるか、ちょっとドキドキ（ｗ

[投稿 もういいよ]

日本人は、中国での実態が明らかになればなるほど、中国の食品に吐き気をもよおす可能性が高いし、中国は問題を誤魔化すことしかしないから、この問題は永久に解決しない。

もはや、日本での中国の評判は、国家元首が２度と食品問題は起こさないと一筆書いた上で、テレビで日本の会社の社長が頭を下げてるように、日本の中国食品テロにあった被害者に頭を下げない限り心理的に解決しないから、
もはや、この問題は広がりこそすれ、沈静化することは絶対無い。

だいたい、胎児を食べたり、アートにする中国の感覚が、日本人に受け入れられるはずが無い。
http://x51.org/x/05/08/1010.php

もう、中国の経済発展は、日本への中国食品テロが発覚した時点で終わったし、北京オリンピックも、スピルバーグがダルフール問題で芸術監督辞退したのを、中国メディアと中国人が批判した時点で、もはや成功は有り得ないことが確定してる。
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1203603991/

もう、終わった中国に、日本企業も関心は無いだろうから、終わった、民度の低い国の話題はもういいよ。

[投稿 事実]

都心部のコンビニ店長に、たった今ヒアリングしてきた。

　　店長（オーナー）の時給は、平均「５００円」以下。
　　睡眠時間は、４時間以下。（去年３６５日休みなし）
　　騙された、でも、子供が小さいから・・・

清和会が養護する
　　フランチャイズに、問題あり。　大罪。と、思う。

乱文多謝。

[投稿 ぐず鉄]

鋼材に混入？　コバルト？　プルトニウムでは？
WTCの瓦礫の山はアっと言う間に始末され、怪しい鉄屑はポコペンに売却されたはず。製造段階で誤って混入した可能性より材料が疑わしいわけだ。
〈ウィキより拔萃〉コバルト爆弾：原子爆弾又は水素爆弾のまわりをコバルトで包んだもの。核反応により放出される中性子を取り込んでコバルト60が生成され、広範囲にまき散らされる。半減期5.3年でガンマ線を放射するため、放射線兵器となる。中性子爆弾と違って、半減期の長いコバルト60による汚染のため実用性に乏しく、理論上の兵器に終わった。

[投稿 をちぁ]

放射能テロktkr
たまには体にいい物を混入して欲しいもんです

[投稿 積雲]

市場が形成されてゐるところに、「お買ひ得」なるは存在しない由。高いはワケアリ、安いもワケアリ。全てはワケアリ物件。

[投稿 ｙｙｙ]

派遣板やちくり裏事情板見たらわかるが
安い日本人もテロってます。