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【衝撃事件の核心】毒ギョーザ事件 中国から“コケ”にされた日本警察「大激怒」 (3/4ページ)
また、中国側は「(これまでの捜査で)疑わしい人物は見つからなかった」と説明し、原材料や生産、輸送過程でも異常はなかったとしており、事態は“袋小路”の様相となっている。
中国「証拠物よこせ」…お分かり?と説明したのに
捜査協力をめぐっても言いたい放題の中国側。
日本の現場への立ち会いや証拠物の提供を申し入れたが、同意を得られないことを挙げて強い不満を表明した余副局長は「両国の警察は協力を強める責任がある。必ず真相を解明する必要がある」と述べた。
これに対し、警察庁は猛反発する。
トップの吉村博人長官は中国側会見当日の2月28日、記者会見でこう語って不快感をあらわにしたのだ。
「(中国側の主張は)看過できない。捜査に役立つと思う資料はすべて渡してある」
警察庁によると、これまで日本側が提供した捜査資料は(1)天洋食品製ギョーザの輸入後の流通経路(2)科学警察研究所が作成したメタミドホスの浸透実験に関するデータ(3)ギョーザから検出されたメタミドホスの分析結果(4)袋に空いた穴の写真−など多岐に及ぶ。
「法に基づき押収したものを軽々に渡すわけにはいかないが、中国側が容疑者を特定し、立件する上で不可欠として要請があれば、やぶさかでない」(吉村長官)
これが日本警察のスタンスだ。
中国側はこれまでの情報交換会議で、ギョーザや袋など物証そのものの引き渡しを要求していた。警察庁は「捜査の進展状況を明らかにした上で、『外交ルートで要請すれば提供は不可能ではない』と丁寧に説明した」と話している。
警察庁幹部の1人が、今回の中国公安省の対応に呆れ顔でこう語る。
「刑事訴訟法に基づいて証拠として押収したものを法的な手続きもなく出せないのは、警察組織に従事する幹部であれば当然知らなければならない常識のはず。『お分かりですよね?』と言ったのだが…」