大阪放送局

2008年3月3日 22時47分更新

救急医療情報〝更新〟は2割弱


救急患者の搬送を手助けするため救急病院がベッドの空き状況などを入力する「救急医療情報システム」について状況が変わるたびに情報を更新しているのは大阪府内の救急病院の2割弱にとどまっていることが大阪府の調査でわかりました。

大阪府の「救急医療情報システム」は救急病院と消防本部をコンピューターのネットワークで結んだものです。
病院側が診療科ごとに入力するベッドの空き状況と手術が可能かどうかの情報が各地の消防本部にも配信され救急隊員が患者の受け入れが可能な病院を探すのを助けます。
救急患者が病院に受け入れを断られるいわゆる「たらい回し」が相次いでいることを受けて大阪府は府内の200の救急病院を対象にシステムの運用状況を調査しました。
その結果、状況が変わるたびに情報を更新している病院は37か所で、全体の18.5パーセントにとどまりました。
また、夜間や休日には入力できないという病院が35ありました。その理由としてほとんどが入力する人員の不足をあげていますが、中には電源を切っているという病院も11か所ありました。
患者患者の受け入れ先を探す切り札として導入されたシステムが機能していない実態が、あらためて浮き彫りになりました。
これについて大阪府医療対策課では「現場の入力の負担が軽くなるようコンピューターのシステムを見直して、病院に対してリアルタイムでの情報入力を求めていきたい」と話し来月中にも改善案をまとめることにしています。