長崎県佐世保市の衣料品店「COX大塔店」で販売された中国製ダウンジャケットに、長さ約5センチのミシン針が混入していたことが2日、分かった。販売元のコックス(東京)は同日、購入した県内の女性(37)に「中国の工場内で針が混入した」との調査結果を説明し、謝罪した。

 女性によると、針が混入していたのは、1月2日に同店で購入した男性用Lサイズのダウンジャケット。家族が4、5回着た後、2月24日に借りて着ようとした際、左側の襟に触れると針が左手の親指に刺さり、血が出たという。襟から針が突き出ており、店に返品した。

 コックスが日本の製造元に照会したところ、ミシン針は、製造を委託している中国・江蘇省の工場で使用しているものと同一と判明。縫い目も含め外部から混入させた形跡もないことから、コックスは中国での製造中に入ったと判断した。この工場の製品の輸入を中止したという。

 コックスは全国で約200店舗を展開。同じダウンジャケットを1560着輸入したが、「他の苦情や在庫品への混入はなかった」としている。今後、中国からの輸入品は国内でも針の混入の有無を検査するという。


=2008/03/03付 西日本新聞朝刊=