基地警備員 パワハラ提訴
九カ月間仕事を与えられず事務所内で待機を命じられるなど、パワーハラスメントで精神的苦痛を受けたとして、在沖米海兵隊日本人警備大隊に所属していた基地従業員の男性(41)が三日午後、元上司の従業員男性に三百万円の損害賠償を求める訴えを那覇地裁に起こした。
原告の男性は「司令官をはじめ、米軍人は数年で交代する。長年いる少数の日本人幹部が強権を振るっており、職場は異常な状態。パワハラに泣き寝入りする人をこれ上増やさないために提訴した」と語った。
原告の男性によると、二〇〇六年一月から十月までの九カ月間、キャンプ瑞慶覧内の警備大隊事務所に出勤した上で、何もせずいすに座っているように命じられた。理由は明示されないままで、新聞などを読むことも禁じられたという。
さらに、男性が犯罪に関与したかのような張り紙を海兵隊基地の各ゲートに掲示し、名誉を傷つけられたとしている。
海兵隊の基地ゲートの警備に当たる同大隊では、憲兵司令官から基地外で拳銃を携帯するよう命じられたり、パワハラを訴える署名が隊員の過半数に達し、沖縄防衛局が調査を始めるなど、トラブルが頻発している。