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10年後の耳をすませば 

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:13:56.13 ID:CO85kKIh0
「雫ー早く起きなさい」
母の大きな声で私は目覚めた。
「休みの日くらいゆっくり寝かせてよぉ」
「早く部屋のゴミ出さないと持ってって貰えないわよ」
そうだった。飛び起きて部屋の隅に山積みにされたガラクタをゴミ置き場に運び出す。






6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:17:11.15 ID:CO85kKIh0
「父さんも手伝おうか」
「お願い」
父は優しかった。私が私大の文学部に通いたいと言ったときも黙って後押ししてくれた。
「やっぱり重いなぁ」
階段を降りながら父がつぶやいた。
「無理しなくていいよ」
「いや大丈夫。雫こそあっちで無理して体壊さないようにな」
「私は大丈夫。心配要らないよ。」
私は嘘をついた。正直不安で仕方なかった。





7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:18:07.30 ID:CO85kKIh0
私はこの春から勤めていた出版会社の支社に転勤する。
周りの人は栄転だと励ましてくれたけれど、実質左遷であることは火を見るより明らかだった。
小説がかけなくてもいいと、必死で就活をして何とか内定をもらったはいいものの、
就職先で、私の書いた記事は総じて編集長の顔を曇らせるものばかりだったからだ。
私は挫折していた。





8 名前:清廉のミコト ◆wzLSt3DPgE [] 投稿日:2008/02/27(水) 07:18:07.57 ID:Qf++TI4iO BE:2218450098-2BP(100)
だめだってまだこの時間帯は
リアルになる





10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:22:20.74 ID:CO85kKIh0
集積所にはたくさんのゴミが山積みになっていた。どうやらまだ収集車は来ていないようだ。
全てのゴミを出し終わり、部屋に戻ると、母が緑茶を淹れてくれた。
「これで全部出せたのね。」
「ううん。これから本を買い取って貰ってくる。」
「あんたが本を手離すなんてねぇ。売ってから後悔しないでよ。」
「しないよ。ライトノベルなんて大人になって持っていても仕方ないし。」
私はお茶を一気に飲み干し、自分の部屋に戻った。






13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:24:14.09 ID:CO85kKIh0
物が無くなった自室はがらんとしていた。
ごちゃごちゃしていた机周りも今はすっきりしている。
ふと棚の上に目をやると、古い段ボール箱が置かれているのが目に付いた。
(ゴミに出し忘れてしまったのか…)
ほこりを適当に払って箱を開けた。






14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:25:48.35 ID:CO85kKIh0
箱の中には、昔に書いた小説が入っていた。
(まだ捨ててなかったんだ…)
小説を書き始めた頃のたどたどしい文章で、それは書かれていた。
(昔は書きたいものを書けていたんだ)
10ページもめくらないうちに私は原稿の束を閉じた。
ここ数年で私は小説を読むことに苦痛に似た感覚を感じるようになっていた。
箱に紙の束を押し込もうとすると、手の甲に何かごつごつしたものがあるのを感じた。
取り出してみると、それは昔聖司のおじいさんに貰った原石だと分かった。





15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:27:20.94 ID:ZP3gD4oQO
wktk





17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:32:39.22 ID:CO85kKIh0
彼も私を応援してくれた人の一人だった。
高校に入ってからも彼は迷惑がらずに私の書いた話を読み、
最初に私の話を読めることを喜んでくれた。
何度も彼に作品を見せることで、私は自信を付けていった。いや、天狗になっていった





18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:33:47.70 ID:XaRLJd9sO
雫は猫の恩返し書いてるころだろ





19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:35:22.86 ID:CO85kKIh0
その鼻がへし折られたのは大学に入った頃だった。
この頃になると、秀才と、凡人との差は大きくなってゆく。
自分より先に見初められた友人が文壇に上がっていくのを何度も見た。
自分が価値の無い原石しか持っていないことを自覚し始めた頃には、地球屋に通わなくなっていた。





20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:38:33.40 ID:CO85kKIh0
原石を箱にしまうと私は箱を元の場所に戻した。
なぜか捨てようとは思えなかった。
才能が無い事を受け入れきれないでいる自分に気がついた。
「中途半端でイライラするよね」
私は自分に向かってつぶやいた。





21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:40:11.88 ID:01Gks/oPO
ハッピーエンド期待してもいいんだよな





24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:42:09.93 ID:CO85kKIh0
母から車を借りて古本屋に向かう。
ゆっくり車を走らせもうすぐ離れる町の景色を目に焼きつけておく。
町並みが昔のそれとは変わってしまっていることを改めて実感した。
友子と一緒に通った喫茶店も今ではスーパーの駐車場だ。






28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:46:21.48 ID:CO85kKIh0
あれから10年も経ってしまったのだ。
古本屋の駐車場に車を停める。
まだ午前中なせいか駐車場は空いていた。
店の中に入ると本の束を一気に買い取りカウンターに置いた。
昔の私なら立ち読みをしていくのだろうな、と頭の隅っこで思った。





29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:48:49.12 ID:3O8Zhfm0O
…!
こんな期待できるものを朝から…





31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:50:21.34 ID:CO85kKIh0
バイトが面倒くさそうに本の状態を調べている。
「買い取り価格は753円になりまーす。」
私は取引を承諾し小銭を受け取った。
私の選んだ本はお札にもなれないのだ。






34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:54:04.97 ID:CO85kKIh0
店を出ると友子が手を振っているのに気がついた。
お嬢様なせいか、手を振る動作ひとつとっても気品がある。
「友子じゃない。久し振り」
「雫ったら全然気付かないんだもん。まったく鈍いんだから」
友子はそう言うと笑った。






36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 07:59:01.07 ID:CO85kKIh0
大学卒業後友子は杉村と別れて、違う男の人と結ばれていた。
「いままで何度もすれ違ってたのに、そのときも気付いてなかったでしょ」
「ごめんごめん」私は平謝りした。
本当は友子と何度もすれ違っていた事には気付いていた。
杉村と別れた友子が幸せそうにしているのを、まだ私は認めたくなかったのかもしれない。





37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 08:01:55.42 ID:J4iYlqNa0
'`ァ,、ァ(*´Д`*)'`ァ,、ァ
>>1頑張って





40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:03:33.71 ID:CO85kKIh0
初恋の人と結ばれるなんて夢なんて、馬鹿げてるのかな。
何時まで経っても子供な自分に嫌気がさした。
聖司と私もいつか友子と杉村みたいに別れる日が来るのだろうか。






44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:08:53.51 ID:CO85kKIh0
「幸せそうだね」
「うん。雫も元気そうで何よりだよ。あ、そろそろお稽古の時間だ。行かなきゃ。」
「送っていこうか」
「近いからいい。ありがとう。またね。」
友子はそう言って手を振ると、早足で駅のほうへ歩いていった。
車に乗り込んでから、転勤の事を言いそびれたことに気がついた。






45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:10:25.10 ID:PyTjej570
不思議な気分だ





48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:15:43.30 ID:CO85kKIh0
帰り道、私は聖司のことを思い出していた。
彼と離れ離れになってからは文通で連絡を取っている。
彼は私と違って順調に自分の夢をかなえつつあった。
その証拠に彼からの手紙にはいつも前向きな言葉が綴られていた。






56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:19:30.82 ID:CO85kKIh0
そしていつも最後には『頑張れ』の一言が添えられているのだ。
高校の頃はそれを励みに出来ていたけれど、今ではその言葉を素直に受け入れる事が出来なくなっていた。
むしろ最近は彼に嫉妬に似た感情を抱くようになっていた。






59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:22:17.82 ID:CO85kKIh0
噂をすれば何とやら、家に帰ると聖司から葉書が届いていた。
いつもは便箋5枚は書くのにと思いながら裏をめくる。
そこには一言「25日に日本に帰ります。10時に成田に来てください。」と書かれていた。
(明後日だ…)
私は胸の鼓動が高鳴っているのを感じた。





60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:25:36.25 ID:CO85kKIh0
(彼は今どんな姿をしているんだろう…)
ごつごつした男らしい手、広い背中、背は伸びただろうか。私は想像した。
それと同時に、変わってしまった自分に聖司は失望するだろうかと思うと怖くなった。
部屋に戻ると、布団を被ってちょっと泣いた。

すいません弾切れなのでちょっと間あきます
父がパソコンしたいみたいなので次からは携帯から書きます…





61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:26:54.25 ID:jv4dFmAmO
>>60期待して待ってるんだぜ





62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:26:56.90 ID:f1ze/l/CO
待ってるぞ>>1





75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:47:40.95 ID:D9Tgl1Q2O
く…っ
徹夜明けの俺は今から寝ないといけないのに、こんなスレに出会うとは…!





77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:51:04.06 ID:sy2wSOa7O
気がつくともう夕方の6時をまわっていた。
どうやら眠っていたみたいだ。洗面所の電気を付け姿見を見る。
目元はまだ赤く腫れていた。
「まったくもってひどい顔だよね。嫌になっちゃう」
「せっかく大人になって泣き虫の癖が治ったと思ったのに。また泣いたね」
振り返ると姉が後ろから姿見を覗き込んでいるのに気が付いた。






84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 08:57:45.03 ID:sy2wSOa7O
「どうして?」
「近くに来たから寄ってみたのよ。明後日は久しぶりに天沢くんとデートかぁ。ラブラブだねぇ」
こうやって人をからかう癖は昔と変わらない。
「さてはお姉ちゃん見たな!」
自分の顔が赤くなるのがはっきりわかった。
「恋文を机の上に置いとく何て不覚だったわね」
本当に不覚だった。けれど見られてしまったことで少し気が楽になっている自分がいた。






89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:05:23.54 ID:YzXj+7f9O
ヤバい…鬱になってきた………





90 名前:1です。証明できなくてごめんね(´・ω・`)[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:06:26.04 ID:sy2wSOa7O
夕飯はもちろん姉の好きなハヤシライスになった。
嬉しそうな姉に母はたまたまよ、と照れ隠しをした。
本当はカレーの予定だったことを私は知っている。
夕飯を済ませると姉にコンビニに行こうと言われた。






98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:13:28.64 ID:sy2wSOa7O
公営団地の前の公園を抜ける。昔から近道をする癖は治らないのだ。
「会おうかどうか迷ってるんでしょ。」
「え?」思わず立ち止まった。
「だって雫辛そうだもの」
姉にはすべてお見通しだった。





106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 09:22:10.86 ID:0g1oRuTFO
雫が小説家になってくれないと猫の恩返しに繋がらない





111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:26:57.55 ID:f1ze/l/CO
>>106kwsk





114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:30:54.20 ID:YzXj+7f9O
>>111
あれは、月島雫が書いた作品らしい


つまり、劇中劇というわけ





107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:23:18.74 ID:sy2wSOa7O
近くにあったブランコに二人腰掛けた。
「全部話してごらん」私は頷いた。
冷静に話すつもりが、思い出すといろんな気持ちがわっと湧き出してきて、涙になって溢れ出した。最後には嗚咽混じりになった。
背中に姉の温かい手のひらを感じた。






120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:36:48.24 ID:sy2wSOa7O
「今までどうして言わなかったのよ。バカねぇ」
背中をさすりながら姉は優しく言った。
「雫はずっと苦しい思いをして頑張って来たじゃない。小説家ではないけれど、ちゃんとした出版社に就職したし。私はあんたのこと自慢だったのよ。聖司君はあんたのこと絶対バカにはできないよ。」
今度は姉の優しさに涙が出た。
「本当に泣き虫なんだから」





129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 09:45:44.75 ID:sy2wSOa7O
家に帰ると、母が心配そうに終電に間に合わないんじゃないの、と言ってきた。
姉は「明日は仕事ないんだ」と笑顔で言った。
どうやら今夜はうちに泊まるみたいだ。
父がそれを聞いて嬉しそうにふすまから羽毛ふとんを取り出し二階ベッドへ運ぼうとする。
「いいの。床にしくわ」
「わかった」
父はふとんを降ろすと黙って部屋から出た。





141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:06:57.09 ID:sy2wSOa7O
二人で並んで寝るなんて幼稚園以来だろうか。
「義兄さん困るんじゃないの?」
「いいのいいの。夕飯も作ってあるし。たまには一人でのんびりするのが円満の秘訣なんだよ」
「そんなもんかなぁ」
私はベッドに横になった。






151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:20:27.33 ID:sy2wSOa7O
「ねぇ」今度は姉から話しかけた。
私は姉の方を向いた。
「私妊娠したの」
私は思わずベッドから飛び上がってしまった。
二度目の不意打ちにまたもや私は混乱した。
でも言われてみれば珍しくスニーカーを履いていたのも、床にふとんを敷いたのも納得がいく。
「お父さんとお母さんには言ったの?」
「明日言う。なんとなく照れくさくて。」
本当はびっくりさせたい意図が見え見えだ。
「お姉ちゃんもおめでたかぁ。おめでとう」
「雫ももうすぐおばさんになるんだからしっかりしなきゃダメだよ」
すぐ説教する癖も昔と変わらない。





161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:31:27.29 ID:f1ze/l/CO
面白すぎる




159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:29:58.52 ID:xccwhWLa0
支援

だが複雑だ
この部分は語らないからこそ、耳すまだと思うのに




167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:36:19.26 ID:0E4j0rWuO
>159
こんな話もあるかもってことでいいじゃまいか
わくてか




166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:35:47.61 ID:sy2wSOa7O
気が付けばもう夜中の1時だ。
「電気消すね」
「うん、そうして〜」姉が眠そうに返事した。
立ちあがって電球の明かりを消すとベッドに潜り込んだ。
「お姉ちゃん、今日はありがと。私聖司に会いに行くね。」
「うん。それでこそ雫だよ。」暗闇の中で姉の顔は笑っているように見えた。
私は目を閉じて、私は聖司の事を考えた。


イメージ壊してたみたいですいません(´・ω・`)






182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 10:55:06.99 ID:sy2wSOa7O
目が覚めるとちょうど母が姉を送り出す所だった。
「あんたはいつも寝坊してばっかりなんだから。今朝はお姉ちゃんから大事な話があったのよ」母が興奮気味に話しかけてくる。
「もう知ってるよ。ねぇ雫」姉が笑って言った。
「嘘〜最初に聞きたかったのに」母が少し悔しそうにした。
「それじゃ、もう行くね。雫、頑張ってね」照れくさそうに話の流れを断ち切ると、姉は階段を降りていった。
「あたしもおばあちゃんかぁ」母がぽつりとつぶやいた。
下から父の車のエンジンをふかす音が聞こえた。






195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 11:07:33.28 ID:sy2wSOa7O
やっと頭が冴えて来たので、電話で上司に明日臨時の休みを取る意を伝えた。
明らかに嫌そうな声。いきなりでは仕方ないだろう。予想は出来ていた。
なんとか説得し受話器を置くと、自然とため息が出た。
聖司は今頃飛行機の中だろうか。






215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 11:34:15.95 ID:sy2wSOa7O
10時を過ぎたころだろうか。
居間のテーブルの上に青い包みが乗っているのを見つけた。
父が弁当を忘れたのだ。
母は食堂があるからいいと言うのだが、私は暇だからと理由を付けて持っていくことにした。
本当はある場所に行くきっかけがほしかったのだ。
急勾配の坂をいつかのように登って行く。
車に慣れていたせいか、年を取ったせいか、図書館につくまででかなりばててしまった。
図書館に入ると、歴史の棚を整えている父の背中が見えた。
声をかけると、
父は適当な返事をして包みを受け取り、奥の部屋に入ってしまった。






220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 11:38:28.00 ID:80yZeueiO
小さい頃の思い出って、場所が不明の時が多い。





221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 11:39:42.04 ID:F1X/Vf0P0
こころなしか心が鬱になってゆく





270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 12:45:38.04 ID:0T4yYfQF0
10年後の雫がイメージできない





271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 12:49:06.00 ID:P/FVyy6FO
スイーツ(笑)ではなさそうだ





272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 12:50:06.01 ID:sy2wSOa7O
もう少し感謝してくれてもいいのに。
ふてくされて図書館を出ようとした私の足を生暖かいものがするりと撫でた。
足元を猫が通ったのだ。
図書館に猫がいるのは場違いだと思ったが、以前電車に乗る猫を見たことがあるのでさほど驚かなかった。
そのまま立ち去ろうとすると、猫はぽっちゃりした体を器用に動かして、私についてくる。
見た目はムーンそっくりだが、性格は正反対みたいだ。

お昼食べてた。みんなごめんね(´・ω・`)






278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 12:57:21.85 ID:cUq+lNh/0
>>1
おかえり





304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 13:30:57.52 ID:sy2wSOa7O
私は地球屋へ向かって歩いていた。
猫も一緒についてくる。
10年前は私が猫を追いかけてたんだっけ。
坂を登りきると、昔と変わらない地球屋の看板が見えた。
地球屋のドアは開かれていた。
数年ぶりに会いに行くことにためらいを感じたが、おじいさんに会って話をしたいと思う気持ちの方が強かった。
入り口をくぐると大きなロッキングチェアが揺れているのが見えた。
「西…おじいさん…ですか?」
尋ねると椅子に座っていた老人がゆっくり立ち上がった。
「雫さん、お久しぶりですね。お元気ですか?」
おじいさんは昔と変わらない優しい声で応えた。





305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 13:31:40.36 ID:dzBqVN580
ジジイ存命ktkr





307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 13:33:04.00 ID:P/FVyy6FO
じいさん90歳だな





321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 13:52:02.65 ID:sy2wSOa7O
数年間の穴を埋めようとするかのようにおじいさんは私にたくさんのことを聞いた。
けれどおじいさんは私が数年間全く訪ねてこなかった訳を聞かなかったし、昔のように小説を見せて欲しいとも言わなかった。
話が一段落すると、おじいさんは私に再び椅子に腰掛けてもいいかと尋ねた。
私が頷くと、「少し年を取りすぎてしまってね。長い間立っていると疲れてしまうんだ。」と言ってゆっくり腰を下ろした。
そこで初めておじいさんも年を取っていることを実感した。
おじいさんの体がさっきより小さく見えた。
私はおじいさんから目を逸らし、周りに飾られた骨董品に顔を向けた。






364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:14:09.73 ID:sy2wSOa7O
棚や壁に飾られた骨董品たちは少し埃をかぶっているものの、昔と変わらないきれいな表情をしていた。
私のよく知っている一体の猫の人形はおじいさんのそばにあった。
「男爵を手にとってもいいですか?」
「ああ、いいとも」
私は男爵を手にとると光の当たる角度に向きを変えた。
男爵の瞳が万華鏡のように輝いた。
『いいもの見せてやるよ』
そう言って聖司が見せてくれたのをよく覚えている。







368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:16:48.87 ID:4Nt7eTsK0
10年後の雫のイメージ↓
vestri23336_convert_20080228141907.jpg






370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 14:21:00.75 ID:sOt/mH0nO
>>368
せめてタバコはなしにしようぜ・・・





371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:21:43.59 ID:4Nt7eTsK0
>>370
すまんかった。
あくまでオレのイメージだ。気にしないでくれ。




394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:50:16.35 ID:w9Ql6Ktd0
でも本かくひとってタバコ吸うイメージあるな





397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:54:37.11 ID:JhV547urO
>>394
確かに

あとメガネ





433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 15:57:18.38 ID:4Nt7eTsK0
あら、まだ終わってない。
>>397こうですか、(><)分かりません
orn8538.jpg





380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:38:49.04 ID:sy2wSOa7O
思わず胸が熱くなる。
男爵の瞳はあのころの気持ちを思い起こしてくれた。
「雫さんも知っていたのですか。聖司に教えてもらったのかな」
「はい」
「そうか、聖司に初めて見せた時も、食い入るように見ていたなぁ」
おじいさんは懐かしそうに目を細めた。
ゆっくりと時間は流れた。
「明日は楽しみですね」日も暮れかかったころ、私は言った。
「ああ。」
「それでは、また来ますね」
「雫さん」立ち去ろうとする私をおじいさんが呼び止めた。
「わたしはまだ雫さんの原石は宝石になれると思っていますよ」
私は答えることができなかった。





382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 14:41:21.30 ID:cUq+lNh/0
じいさんええ人や・・・





383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:42:21.55 ID:sOt/mH0nO
じいさん・・・





385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 14:43:41.95 ID:T8iNy+M20
やられた




405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 15:07:29.94 ID:sy2wSOa7O
店を出ると、先ほどのぽっちゃり猫が道路の真ん中でマットレスのように寝そべっていた。
「あなたまだいたの?」
猫は私が出てきたのがわかると立ち上がってニャアと鳴いた。
しかし私が泣きそうな顔をしているのがわかったのかもうついては来なかった。
(おじいさんはずっと私に期待してくれていたんだわ)
おじいさんの期待に応えられない自分に腹が立って帰り道なのに涙が出た。






426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 15:48:29.69 ID:sy2wSOa7O
家に帰ってシャワーを浴びる。
お湯の雨に頭を突っ込みながら考えた。
あきらめる事が大人になると言う事なのだ。必死に自分を説得している私がいた。
髪の毛をタオルで軽く拭くと私は台所で麦茶を飲んだ。
「コップを使いなさい」母に叱られた。
部屋に戻り、いつもより早く布団に入る。夕飯は食べなかった。





427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 15:49:14.10 ID:MZu++/0n0
あの頃と同じだな・・





431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 15:55:29.54 ID:YzXj+7f9O
また麦茶wwww


この麦茶の発音が幼稚園の時から忘れられなかったwww





435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 16:04:19.21 ID:sy2wSOa7O
いつか見た夢の世界の中に私たちはいた。
「本物の石を探すんだ。」バロンが言った。
「まだ探せと言うの?私にはきっと見つけられっこないわ」
たくさんの石のちりばめられた洞窟に私たちは立っていた。
「君は本物の石の輝きを見たいとは思わないのかい?」残念そうにバロンはうつむいた。
「私は…」私は答えられなかった。
洞窟が光を失ってゆく。
「待って!私やっぱり…」
言いかけた所で目が覚めた。






455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 16:46:02.86 ID:sy2wSOa7O
(バロン…あなたは何を伝えたかったの?)
私はぼんやりとした意識の中で思った。

窓からはすでに朝の光が差し込んでいる。
私は急いで身支度を整え家を飛び出した。
ラッシュアワーをこえたとはいえ都心の駅はかなり混雑していた。
ごみごみした人ごみを抜けて何とか予定のモノレールに飛び乗り、空港へ向かう。
海外旅行の経験がない私にとって、空港は修学旅行で利用したくらいの縁の薄いものだった。
空港についた私はほぼ手探りで聖司の出てくる出口の番号を探す。






466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:06:29.99 ID:sy2wSOa7O
窓を見ると、空からたくさんの飛行機が降りてくるのがわかった。
聖司はどの飛行機に乗っているのだろう。
そんなことを考えながら私はロビーの椅子に腰掛けた。

約束の時刻までの時間は長かった。
緊張で胸は高鳴り、喉がカラカラになった。
(ジュースでも買おう)
私は自販機に小銭を入れた。いっせいにボタンのランプが赤く光る。
喉を潤すにはスポーツ飲料だと私は思った。
私はボタンに手を伸ばした。
すると突然私がボタンを押すより先に誰かが緑茶のボタンを押した。




酉って#全角4文字だっけ?つけた方がいい?






468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:07:26.65 ID:7KPtL5AO0
>>466
つけたほうがいい





475 名前:1 ◆godS0YEkMA [] 投稿日:2008/02/27(水) 17:18:14.57 ID:sy2wSOa7O
酉できてるかな?


こんな風にちょっかいを出してくるのは一人しかいない。
「出迎えがいないと寂しいじゃないか」
「聖司!?」声が震えた。
「ちゃんと帰って来たぞ」
聖司はそう言うと照れくさそうに笑った。





476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:19:01.52 ID:P/FVyy6FO
聖司いいいいいいいいい





477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:19:49.07 ID:YzXj+7f9O
帰ってきちゃったwwwwww





479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:20:30.89 ID:dBRVAo2n0
>>475
酉まで神かよwwwww





482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:21:18.18 ID:7KPtL5AO0
>>475
神ワロタwww





484 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:22:47.64 ID:zKnAaOH5O
godwwwwww
あなたが神ですかww





513 名前:1 ◆godS0YEkMA [すごい酉になってしまった…] 投稿日:2008/02/27(水) 17:44:44.72 ID:sy2wSOa7O
聖司は色白ではあるものの10年前よりすっかり大人らしい体つきになっていた。
「大人になったね」
「10年たったからな」
私たちは沈黙した。会話が途切れる。
しばらく黙り込んだ後、頭を掻きながら彼は話しかけた。
「今から俺の家に遊びにこないか?」
私は黙って頷いた。






521 名前: ◆godS0YEkMA [] 投稿日:2008/02/27(水) 17:49:22.66 ID:HlztR53AO
テスト





524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:52:22.51 ID:dzBqVN580
>>521
(゚Д゚)・・・・





525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:54:31.48 ID:sy2wSOa7O
>>521(´;ω;`)





526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:54:50.05 ID:dBRVAo2n0
あ〜やっちゃった





531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 17:59:02.65 ID:dzBqVN580
ググったらバレバレな酉だということが判明しました





548 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 18:13:10.39 ID:sy2wSOa7O
混乱させちゃってごめんね(´;ω;`)



地球屋には何度も行ったことがあるけれど、聖司の実家に行くのは初めてだった。
案内された場所には立派な洋風の建物が建っていた。
医院をやっているとは聞いていたけれど、ここまで大きいとは思わなかった。
さあ、入って、と聖司は門を開けて促した。
玄関を開けると、聖司のお母さんがびっくりした顔で固まってるのが見えた。
「おかえり…」
「ただいま」
聖司は平然として返事をして私に二階に上がるように言った。






552 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 18:16:35.87 ID:GyvHRi1MO
引き込まれるように読んでしまいました。がんばって!





578 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [ご飯食べるね] 投稿日:2008/02/27(水) 18:38:40.74 ID:sy2wSOa7O
「お母さん聖司のこと待ってたんじゃないの?迷惑じゃない?」
後ろからお菓子を持って階段を上がってくる聖司に向かって言った。
「大丈夫だよ。それに俺、日本に帰ったら最初に雫といるって決めたんだ。」
「聖司ったら」
聖司はストレートに愛情表現をする。
言われる方が恥ずかしくなるくらいだ。
「ここが俺の部屋」
聖司がドアを開けた。






583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 18:43:56.58 ID:YzXj+7f9O
なんかドキドキしてきたぜ…w





608 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 19:10:16.14 ID:sy2wSOa7O
男の子の部屋はむさ苦しいイメージがあったのだが、聖司のはそれと違った。今まで海外にいてのもあるかもしれないが、きちんと整理整頓されていて、まるでモデルルームのようだった。
ふと本棚を見ると、有名私立高校の過去問集がずらりと並んでいる。
私は聖司との差は昔からだったと言うことを痛感した。
「ちょっとトイレ借りるね」私は席を立った。






638 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 19:45:18.96 ID:sy2wSOa7O
「場所わかるか?」
「大丈夫」
私は階段を降りる。
本当はトイレに行きたいわけじゃない。これ以上彼に対して劣等感を抱きたくないからだ。
どうしてだろう。彼に近づくたび彼との距離を感じる。
一階に降りると聖司の両親が話している声が聞こえた。






653 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 20:10:20.91 ID:8shnir4mO
ゴッドなんちゃらって酉なんて書いたら出るの? 

>>653コマーシャルで小太りの男が叫んでる





656 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 20:15:33.94 ID:sy2wSOa7O
「やっぱりダメよ。後で聖司にも話をしましょう」
「いいじゃないか、聖司にも自由に恋愛する経験も必要だろう」
耳をふさぎたくなった。
「でも…さんとのお見合いも前向きに話を進めてるのよ」
耐えきれなくなった私はそのまま家を飛び出した。





657 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 20:16:13.43 ID:cR4E7y5A0
25の行動じゃねぇww





659 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 20:17:54.51 ID:dzBqVN580
25歳で現実逃避はないわw





660 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 20:18:02.26 ID:gsc76rDG0
この雫は逃げてばっかだなww





662 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 20:25:05.31 ID:NtdhqEmOO
鬱になるぁ





695 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 21:02:48.41 ID:sy2wSOa7O
やっぱり私と聖司は違う。
「雫」
後ろから私を呼ぶ声。
聖司が追いかけてきのだ。
「いったいどうしたんだよ、何があったんだよ」
聖司は何もわかっていない。私がいくら頑張っても追いつけないくらいの才能を持っていることも、私がそれを妬んでいることも。
「もう無理なのよ」
「聖司にはもっとふさわしい相手がいるよ。私なんかより」
「いきなり何言ってんだよ…俺は今でも雫のこと愛してるよ」
「じゃあ聖司は今の私といて何かいいことあるの?私の魅力って何?」
「それは…」聖司が完全に困惑しているのがわかった。馬鹿げた事を言ったと後悔した。
私は「もう帰るから」とだけ告げて私は聖司に背を向けた。





696 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 21:04:41.83 ID:sOt/mH0nO
病んでるなぁ雫





699 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 21:08:25.67 ID:f1ze/l/CO
わくてかァァアアアアアア!





708 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 21:30:08.47 ID:sy2wSOa7O
これ以上聖司といるともっと醜い姿を晒してしまいそうだった。
私はまっすぐ坂道を降りていった。
聖司はもう追いかけては来なかった。

夜の風はまだ冬みたいに冷たい。私は鼻をすすった。

家の近くの公園を通りかかると、チラチラと赤い点が光るのが見えた。
タバコの火だ、と思った。
赤い点が消えたと思うと、ライターの炎が喫煙者の顔を照らした。
見覚えのある顔立ち。

「杉村?」

「月島…なのか?」





709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 21:31:29.29 ID:NRNQatXwO
杉村あああああああああ





715 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 21:34:37.24 ID:j6p0cayJO
杉村キター!!!11!!!ちょっと缶コーヒー買ってくるわ





721 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/27(水) 21:46:17.46 ID:YUcBvFOeO
わくてかあああああ〜!





724 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 21:49:46.85 ID:sy2wSOa7O
普通は再会を喜ぶべきなのだろうが、正直今はそういう気分ではなかった。
「元気にしてたか?」
「うん。タバコ吸うようになったんだ」
「軽いのだけどね」
杉村は私と同じ出版関係の仕事をしていた。
「ふぅん、来月には転勤か。寂しくなるな。」
「大学出てからろくに会ってないんだから大丈夫でしょ」
「そういえばそうだったな」
彼は新しいタバコに火をつけた。
煙を思いきり吸ってから、杉村は私に話しかけた。
「お前ってたしか物語書いてたよな」






732 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/27(水) 22:19:24.32 ID:sy2wSOa7O
「作品って言えるものじゃないけどね」私は目線を落として言った。
「謙遜するなよ。実はさ、この前編集長に雫の事を話したんだ。そしたらさ、ぜひ会いたいって言うんだよ!すごいだろ」
杉村のことだ。きっと大きな尾鰭をつけた話に違いない。
「またまた冗談ばっかり」私はたしなめるように言った。
「冗談じゃねぇよ」
そう言うと、杉村は鞄からおもむろに紙とペンを取り出すと、数字の列を書き始めた。
「これ、電話番号」
そう言って紙を渡すと、
「休日と夜中はつながらないからな。早めにかけろよ。」と付け足した。





832 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [寝てた…みんなごめん] 投稿日:2008/02/28(木) 01:08:13.57 ID:LWkQDY6uO
「じゃ、俺はそろそろ行くわ、じゃあな」
杉村はスーツを軽くはたいて立ち上がると、私が来た道を歩いていった。
私はあいさつの代わりに手を振った。

家に帰り、机の上にメモを広げた。
ゴツゴツした字でおおきく番号が綴られている。
「今更何を試そうっていうの」
そういうと私は布団に潜った。
私はまだ番号に電話する気分にはなれなかった。


私が腐ってる間にも時間は過ぎる。
きがつけばもうすでに朝の7時過ぎていた
「まずい、遅刻だ!」
私はベッドから飛び起き身支度をした。






837 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 01:20:59.39 ID:LWkQDY6uO
ギリギリの電車に無理やり押し込められ、雫は会社に向かう。
再び慌ただしい日常が始まることを雫はぼんやりと考えていた。
目的の駅で、詰まっている人を押しのけるようにして、雫は下車した。
嫌いだった満員電車にもすっかり慣れてしまった。
オフィスは駅から歩いて5分くらいの大ビルの中にある。
「おはよう月島君、ギリギリだねぇ」嫌みっぽい口調にもすっかり慣れていた。
私は鞄を机の脇に掛けると、先週の書類の続きを読み始めた。






843 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 01:32:51.28 ID:cBUXP6o3O
>>1
朝からやってんだから少し休んでも構わないぞ?





844 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 01:34:54.58 ID:U0ZfqSG70
聖司と雫は結ばれてほしい・・・!







846 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/28(木) 01:36:32.94 ID:LWkQDY6uO
特に読みたいわけではない、内容を把握するためだけに作られた文章。
私にはそうした仕事で用いる書類がどうしても無機質なものに感じられた。
こんなものから話なんてできっこないと、私は頭の隅でいつも考えていた。
可愛くないよね、昼休み、鏡の前の自分にそっと呟いた。

無味乾燥な時間は過ぎ、とうとう時計の針が定時の時刻を指した。
私は特に残業もすることなく、席を立った。転勤前の人間にはもう大した仕事はないのだ。
「お疲れ様です」そんな言葉を数人と交わして私はオフィスを出た。






848 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 01:38:28.71 ID:FiZFDSO2O
♪心なしか歩調が速くなってゆく
思い出〜消すため

やっぱ別れんかな





855 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/28(木) 02:05:28.35 ID:LWkQDY6uO
聖蹟桜ヶ丘に着くころには日も落ちてあたりは暗くなっていた。
「雫」誰かが私を呼んだ。
声の方を振り向くと、そこには自転車を押しながらやってくる聖司の姿があった。
「雫…昨日はごめんな」ひどく申し訳なさそうな顔をする。
「別にいいよ…」私はぶっきらぼうに答えた。
適当なことを言って聖司から距離を置こうとする私に対して、聖司は
「送って行く」と言って私のそばを離れようとしなかった。
私たちは沈黙した。





856 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 02:06:19.28 ID:cvIrnDPeO
>>855
(´;ω;`)





857 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 02:07:32.23 ID:1f6KV4DiO
wktk(´‥`)





863 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/28(木) 02:25:51.98 ID:LWkQDY6uO
自宅から近い所まで来たのを私は確認して、私はもう自分で帰れるよ。と言った。
「雫…」聖司が悲しそうな顔で言う。
「どうして俺を避けるんた?」
私は黙り込んでしまった。
「俺のことが嫌いなのか?」
「今はわからない。頭の中がグチャグチャしてるの」
「そうか…わかった」聖司は踵を返すととぼとぼと帰って言った。





864 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 02:31:02.64 ID:1f6KV4DiO
欝だあぁぁぁぁぁ





871 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 02:44:57.89 ID:LWkQDY6uO
私は聖司を傷つけた。
あんな聖司の悲しそうな顔を私は初めて見た。
聖司は全く悪くない。私は自分の卑屈な性格がとことん嫌になった。

私は部屋のベッドに私は突っ伏していた。
窓から風が入り、一枚の紙切れが私のそばに落ちて来た。
(杉村のくれたメモ…)
私は携帯の画面を開いた。
時刻はまだ6時半。私は番号のボタンを丁寧に押した。






881 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/28(木) 03:07:34.85 ID:LWkQDY6uO
正直杉村の言ったことが本当だったとは思わなかった。
プルプルという呼び出し音が私の体を強ばらせた。しばらくして、誰かが電話に出た。すっきりよく通る女性の声だ。
「どちら様ですか」
「月島雫と申します。杉村の紹介でお電話させていただきました」
「月島さんですか。ぜひお話したいと思っていたのですよ」
向こうの相手は嬉しそうに言った。
それから先の話は緊張してよく覚えていない。
最後に明日会う約束を取りつけて、私は電話を切った。






895 名前:1 ◆OqbkKRTsBo [] 投稿日:2008/02/28(木) 03:45:36.92 ID:LWkQDY6uO
まだ小説家になれる決まったわけではないが、その電話は私を舞い上がらせるのに十分だった。
ベストセラー作家になった自分を何度も想像した。
私はダンボールの中の作品と、原石を大きな鞄に詰めてから布団に入った。

早朝に自然と目が覚める。目覚ましの時間まではまだまだ時間があるが、私は早めに支度を整えることにした。
いつもなら仕事に行っている時間だが、今日は欠勤だ。
いつもは見られない星占いをみてから私は家を出た。



すいませんちょっと寝てきます
明日の昼までには書き込み再開するつもりです
生暖かく見守っていただければ幸いです。





896 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 03:46:51.88 ID:akSyIA8J0
>>895
おつ





897 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/28(木) 03:48:19.83 ID:aaMyeElOO
>>895


     次スレ↓
十年後の耳をすませば 完結





   

コメント

これはwktk
    1. [2008/02/28 22:32]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

wktk

良い文章だ。
実は雫本人による後日談だったらとか妄想してみるw

続きはやくうううううううううううう
    1. [2008/02/28 22:55]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

雫休んでばっかwwww
    1. [2008/02/28 22:57]
    2. URL |
    3. VIPPERな名無しさん
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

同人としてはかなり質が高くてイイな
    1. [2008/02/28 23:10]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

続きが気になる・・。
    1. [2008/02/28 23:46]
    2. URL |
    3. 蒸発した名無し
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

文章きれいだ これはwktk
    1. [2008/02/28 23:51]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

ヤッターマンコーヒーライターwww
    1. [2008/02/28 23:57]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

夕子の名前が・・・
    1. [2008/02/28 23:59]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

続き…早く…
    1. [2008/02/29 00:04]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

雫何も成長してねぇーってか、
むしろひどくなってるな。

メンヘラの機嫌取るのは一苦労だ。
    1. [2008/02/29 01:35]
    2. URL |
    3. 蒸発した名無し
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

当時はあまり深く考えなかったけど今思えば聖司って病院の跡取り息子なんだよな。親の期待もあったろうにそれを蹴って最終学歴が中卒になっても自分の夢を貫き通したわけだからやっぱりいろいろドラマがあったんだろうな。俺にはとても真似出来んわw
本棚の有名私立高校の過去問集のくだりとか見えないとこまで想像させられて、すげぇリアルだと思ったw
    1. [2008/02/29 02:39]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
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下手な絵が邪魔すぎる
    1. [2008/02/29 09:13]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
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    5. TOP ▲

ちょっとなきました.どうもありがとう.

確かに下手な絵とあの『こうですかわかりません。』はいらないな。余計なスペースだ。
1も文章や単語の選択、情景描写がもう少し巧ければいいのに。ハルヒ程度なのが読むのに辛い。

なんか読んでてしんどくなった。
もっと前向きな感じの方がよかったな〜…
    1. [2008/03/01 12:19]
    2. URL |
    3. 名無しのハイエナ
    4. [ 編集 ]
    5. TOP ▲

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