人間関係自信ない ニート若者らの意識調査 宮城

 「働くことに意義を感じ、意欲もあるが、人間関係に自信がなくて就職活動に踏み出せない」―。宮城県がニートの若者らを対象に実施した意識調査で、こんな結果が浮かび上がった。県は今後、職場の人間との付き合いを実際に経験して若者に自信を持ってもらおうと、就労体験を受け入れる企業や団体を増やすための具体策を検討する方針だ。

 調査は昨年7、8月、国の委託でNPOが運営する若年者自立支援施設「せんだい若者サポートステーション」(仙台市太白区)を利用するニートの若者らを対象に実施した。10―30代の106人にアンケート用紙を配り、102人から回答を得た。

 「働くことに価値があるか」との質問には、92.1%が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と肯定的な回答をした。現在の暮らしについては、41.1%の若者が「(経済的に)苦しい」「やや苦しい」と答え、「余裕がある」「やや余裕がある」の13.7%を大きく上回った。

 現在の就職活動状況については、「就職したいが活動はしていない」が52.0%(53人)と過半数を占めた。この53人に就職活動しない理由(複数回答)を尋ねたところ、「人間関係に自信がない」が35人と最も多く、「体力、気力に自信がない」32人、「知識、能力に自信がない」30人の順で続いた。

 調査は、保護者107人(回答104人)に対しても実施。最も望む働き方を尋ねる質問では、若者の55.9%が「正社員」と回答したのに対し、保護者は「特にこだわらない」が33.7%と最多だった。

 県産業人材・雇用対策課は「雇用形態にかかわらずとにかく就職してほしいという(保護者の)気持ちが表れる結果となった」とみている。
2008年03月02日日曜日

宮城

社会



河北新報携帯サイト

QRコード

東北のニュースが携帯でも読める。楽天・東北のスポーツ情報も満載。

≫詳しくはこちら

http://jyoho.kahoku.co.jp/mb/