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社会

泥酔患者の迷惑行為 救急病院の9割経験 神戸

 神戸市内で夜間・休日に入院が必要な二次救急患者を受け入れる病院のうち、約九割が泥酔患者による迷惑行為を受けていることが二日、分かった。迷惑行為でやる気をなくした医師や看護師が辞め、体制の維持にも影響を与えかねないため、「神戸市第二次救急病院協議会」が市消防局などに対し、泥酔者を搬送する際の警察官の同行などを申し入れた。(松本寿美子)

 同協議会は五十三病院が加盟し、内科と外科の救急医療を輪番制で支えている。飲酒している患者を病院に搬送するのは神戸市内で年間約一千件。泥酔者による迷惑行為が後を絶たず、実態を調べようと昨年七月、全病院にアンケートを実施した。

 調査によると、昨年三月までの一年間に何らかの被害を受けたのは四十七病院に上り、このうち十七病院は月一回以上被害を受けていた。

 迷惑行為で最も多かったのは「威嚇(いかく)」で、診療後も帰らない「居座り」や「医療費未払い」「危害」「器物破損」などが続いた。帰りのタクシー代をせびったり、女性医師や看護師がセクハラ行為を受けたりするケースもあったという。

 被害が月一回以上ある病院で、急性アルコール中毒などで入院が必要な泥酔患者は約二割。あとの約八割は切り傷の治療程度の軽傷者という。

 結果を受け同協議会は、救急隊員は搬送交渉の際に泥酔の事実を隠さない▽警察官を同行させる▽救急隊員は診察後まで待機し、治療不要と診断された泥酔者を院外へ搬送する-などを求めた申し入れ書を、市の消防局長と保健福祉局長あてに提出。

 市側は同十二月、現場で患者が暴れている場合は警察官を要請し、搬送後も診療がスムーズにできるよう救急隊員も協力すると返答。現在は各隊員に徹底しているという。

 吉田耕造・同協議会会長は「救急医療の崩壊を招く一因で、行政や市民にも考えてほしい」としている。

(3/3 09:02)

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