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政治

揺れる社会保障費圧縮 地域医療疲弊、見直し論噴出(03/03 00:00)

 社会保障費の増加分を毎年二千二百億円圧縮する政府の目標が、揺らぎ始めている。圧縮は二○一一年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化への柱だが、地域医療の疲弊などを受け、与野党から見直し論が噴出。福田康夫首相も見直しに含みを残しているが、生活重視と財政再建の間で難しい決断を迫られそうだ。(東京政経部 小倉敦)

 先月二十六日の衆院予算委員会。民主党の前原誠司副代表が圧縮目標について「無理に削って医療崩壊を加速させている」と指摘したのに対し、首相は「費用を抑え続けるのは質を下げることになり、限界がある」とし、肝いりの社会保障国民会議で財源問題を議論する意向を示した。

 政府は○六年の歳出歳入一体改革で、少子高齢化で膨らむ社会保障費の自然増分を、一一年度までの五年間で計一兆一千億円圧縮する計画を決定。○七、○八年度は五分の一に当たる二千二百億円ずつを圧縮した。

 ただ、○八年度予算案の編成では調整が難航し、薬価や政府管掌健康保険の国庫負担引き下げなどでようやく対応。舛添要一厚生労働相は「○九年度は圧縮枠をやめたい」と公言する。

 見直し論が勢いづいたのは、産科や小児科の医師不足が問題化し、地域医療対策が急務になっているためだ。また、衆院の解散・総選挙をにらみ、地方や医師会などの要求を反映させたい与野党の思惑も背景にある。

 だが、一一年度の収支黒字化は小泉純一郎元首相以来の政権の公約でもある。首相周辺は「黒字化の前提はどんなことがあっても崩さない」と言い切る。見直しに踏み切れば、消費税引き上げ論議への影響も必至だ。

 社会保障国民会議は六月にも中間報告をまとめ、○九年度予算案の指針となる「骨太の方針」に反映させる考え。ただ、会議内では「これ以上削ると医療や介護制度が崩壊する」との見直し論と、公共事業など他分野への影響を懸念する声が交錯。取りまとめ役の町村信孝官房長官は、二十七日の記者会見で「二千二百億円削減の旗を降ろすかどうかは骨太の方針に向けて大議論になる」と述べ、調整難航を予想した。

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