米兵女子中学生暴行事件で容疑の米兵が不起訴処分で釈放されたものの、県子ども会育成連絡協議会(沖子連)の玉寄哲永会長と県婦人連合会の小渡ハル子会長が1日、県民大会を予定通り開催する意向を示したことを受け、他の呼び掛け団体からも「声を上げるべき」「行動しなければ悲劇が繰り返される」と開催を強く求める意見が多く上がった。その一方で被害者への配慮から「抗議の仕方についてはもう一度考える必要がある」と慎重な声も聞かれた。
県高校PTA連合会の西銘生弘会長は「心情に配慮することが必要だが、行動しておかなければまた同じことが繰り返されてしまう危機感がある。沖縄の現状を米軍側はもとより県外や世界に訴えていかなければならない」と開催への強い思いを示す。
青春を語る会の中山きく会長は、被害者への配慮を見せながら「あんな大事件を起こしておきながら次々と事件が発覚している。沖縄の人なら我慢の限界。沖縄を安心して暮らせる場所にするためには今声を上げるべきだ」と話し「今後も呼び掛け団体として活動を続けていく」と述べ、県民大会の開催を強く求めた。
県老人クラブ連合会の花城清善会長は「米兵に対する怒りは変わらないが、被害者の方の心情にも配慮したい。抗議の表明の仕方について県民大会が適切なのかどうか3日に幹部で話し合って検討するつもりだ」と話し、慎重な姿勢を見せた。
県青年団協議会の照屋仁士会長は「被害者への配慮は大切だし、大会の内容を考えなければならない」としながらも「自分たちはこれからの地域を担っていく世代。青年層が社会問題を考え、社会にかかわる環境をつくるという意味でも、県民大会開催は意義がある」と意欲を見せた。連合沖縄は3日に役員会を開いて決定する。
これらの意見を受けて沖子連の玉寄会長は「泣き寝入りして幕引きしてしまったら、何も変わらない。沖縄の問題として強い姿勢を示していきたい」とあらためて県民大会への意志を強くした。
「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」(仮称)は23日午後2時に北谷公園野球場前広場で開催が予定されている。
(3/2 10:20)