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高校でマンガやアニメ学ぶコース増えています 大阪

2008年03月02日13時53分

 マンガやアニメを学べる私立高校が大阪で増えている。今春は新たに2校がコースや専攻をつくり、計4校になった。関西にはマンガやアニメを教える大学が多く、進路指導がしやすいうえ、文化としてのマンガの地位が上がり、保護者の抵抗感が薄らいでいることが背景にあるようだ。

 帝塚山学院(大阪市住吉区)は4月から、美術コース内に「イラスト・マンガ・アニメ専攻」を設ける。約30人の募集に対し、系列中学からの進学希望者を含め57人が出願。山口や鹿児島などの生徒もいた。

 マンガを冠した専攻の新設には当初、学内に抵抗があった。しかし美術科を担当する兵頭慎教諭(53)は「アニメは今や日本が誇る文化になった。古い観念にとらわれず、生徒らを後押ししようと考えた」と話す。

 アニメーション作成ソフトが入ったパソコンを生徒1人に1台ずつ用意。1年生でデッサンなどの基礎を学び、2年生からペンの使い方やキャラクターデザイン、ストーリーづくりのほか、マンガ・アニメの発達史も勉強する。マンガを教える大学と提携してプロの作家らの指導を受けるほか、本格的なストーリーマンガの作品制作にも取り組む。

 大阪成蹊女子(大阪市東淀川区)も4月から、美術コースを改編して「美術・イラスト・アニメーションコース」にする。入試担当者は「中学生へのアピール度は高い。かつては『勉強そっちのけでマンガやアニメなんて』とまゆをひそめる人も多かったが、進学先が増え、保護者の理解も得やすくなった」。

 大阪で最も早くマンガに着目したのは大阪高校(大阪市東淀川区)だ。長く定員割れが続いていたが、06年度に専門学校と連携して芸術・スポーツ系コース内にマンガデザイナーコースを設置したところ、志願者が下げ止まった。08年度から共学になり、例年の3倍の約2000人が受験した。「女子に人気で成績優秀な入学者が増えることも期待できそう」という。

 07年度に「マンガ・アニメーションコース」を設けた大阪福島女子(大阪市西淀川区=08年度から好文学園女子に校名変更)もここ数年、志願者減で定員割れの危機にあったが、新コースが呼び水になって下げ止まったという。

 こうした動きを支えるのは、マンガやアニメを学問として教える大学の増加だ。京都精華大(京都市)が00年度、全国初の「マンガ学科」(現在はマンガ学部)を開設して以降、関西では大阪芸術大(大阪府河南町)▽宝塚造形芸術大(兵庫県宝塚市)▽大手前大(同県西宮市)▽神戸芸術工科大(神戸市)▽京都嵯峨芸術大、京都造形芸術大(京都市)▽成安造形大(大津市)などで学科やコース、専攻の設置が相次いだ。

 マンガを学べる高校が大阪で増えていることについて、学習塾「第一ゼミナール」を運営するウィザス企画情報室の稲葉雅也課長は「公立高校が力を持っている大阪では、専門学校のような多様なコースを設けて生徒を集める私立が少なくない。競争も激しいため、商人的な発想で時代を先取りしているのでは」とみる。

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