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【松井秀喜特集】

『マツイ6番レフトで!』 今季オーダー 米ファン予想 熱い支持

2008年2月29日

27日、カメラを片手に熱狂的なファン。紅白戦だったこともあり、いつも以上のファンが訪れた=米フロリダ州タンパで(田嶋豊撮影)

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DH起用は人気なし

 【タンパ(米フロリダ州)=田嶋豊】ゴジラは「六番・左翼」が有力? レギュラー獲得に燃えるヤンキースの松井秀喜選手(33)に対し、米国のファンはどう見ているのか−。球場に駆けつけたファンに「今季ベストオーダー」について緊急アンケートを実施。松井は「左翼」で七割の支持を集め、打順は三−七番になると予想した。

 開幕まで一カ月。日本人を除く男女各五人のファンに“格付け”してもらい、あらためて松井への信頼度の高さを目の当たりにした。

 最も注目する左翼争いは、松井がリード。守備に定評のあるメルキー・カブレラに代わり、ジョニー・デーモンを中堅、もしくは指名打者(DH)で起用するプランが七票を占めた。

 松井のDH起用は首脳陣の構想に反し、わずか二票に止まり、主砲ジェイソン・ジアンビの四票がトップ。デーモンが二票、ボビー・アブレイユとカブレラが一票だった。

 打順では松井の六番が最も多い三票で、三、七番が二票(五番が一票、該当なし一票)。松井を三番にしたスザンヌ・ホールさん(57)は「ジーターとA・ロッドの間を打たせるのがポイント」と指摘。「だって松井はチャンスを広げてくれるから」とほほ笑んだ。

 唯一、A・ロッドを押しのけ、松井を四番に据えたのはジョン・ビックスビーさん(36)。メジャー五年間で四度100打点以上をマークした経験を買い、A・ロッドを三番に。「マツイにとって今シーズンはいい年になるよ」と付け加えた。

 松井をオーダーに加えない人は一人だけ。「マツイの名前がないね?」と水を向けると、ブルース・トゥエールさん(55)がその理由を説明。「松井はデーモンたちとの併用。それでも今シーズン、本塁打は28本は打つんじゃないか」と予想した。

 二十七日、ヤンキースは初の紅白戦を実施。そこに「マツイ」の名前はなかったが、ダレンフォーレットさん(31)は「もちろん開幕には間に合うさ」。

 今季の活躍を疑う者はいない。ひざをしっかり治し、開幕後はきっと大暴れしてくれるだろう。ファンのそんな思いが聞こえた。

記者も「貴公子」!?

 連日、ひときわファンの声援を浴びているのが、「貴公子」の愛称で親しまれる主将のジーターと、昨季最年少500号で5度目の本塁打王と打点王に輝いたA・ロッド。根強いマツイ人気もさることながら、この二人に対するファンの熱狂ぶりは格別だ。

 スタンドで年配の女性が一人、熱心に練習を見ていた。フロリダ在住のキム・オッカーノさん(60)。聞けば、キューバ出身のマイナー選手のファンだという。

 日本から来た記者だと伝えると、気さくに応じ熱く語り始めた。「あなたは日本で何て呼ばれてるの?」。「『タジ』。逆から読めば、ジーターだね」。それを聞いたオッカーノさんは大爆笑。えらく気に入ったようで、しまいに記念写真も求められた。

 「タージ。またね」。優しくほほ笑む女性の姿に、疲れも癒やされた。

 (タンパで、田嶋豊)

 

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