■ 日鋼室蘭が科学館に最新のプラネタリウム寄贈へ
【2008年3月1日(土)朝刊】


 日本製鋼所室蘭製作所(佐藤育男所長)が3月13日、創業100周年記念事業として室蘭市青少年科学館(小川征一館長)に道内初のデジタルプラネタリウムシステムを寄贈する。星のズームアップ、宇宙旅行体験などができる最新型。寄贈に先立って29日に機器が設置された。同製作所は「子供たちに喜んでもらいたい」と、昨年から行ってきた一連の記念事業の最後を締めくくる。

 新システムは、これまではできなかった星、星座の拡大が可能。太陽系の惑星地表までどんどん迫っていき、まるでロケットで宇宙飛行しているような感覚が味わえる。紀元前10万年から西暦10万年までの星空を日時、場所を指定して映し出す"タイムトラベル"体験もできる。

 プロジェクター2台で2つの映像を対角に投影することで、どの席からも天地が逆になることなく観賞。音響もドーム空間で伝達しやすい方式のスピーカー4台を使っている。自由にプログラムをつくることが可能で、これまでのシステムでは4種類だったパターンが無限に広がる。

 また、持ち運べるポータブルシステムもセットになっている。同科学館職員が各学校や児童施設などに出向いてスクリーンに星空を投影する"出張プラネタリウム"が可能になる。

 同科学館の現行プラネタリウムは昭和51年に設置された国内で最も古いタイプ。小川館長は「数年前から更新したかったが、市の財政が厳しくて。日鋼さんのおかげで大きな夢がかないました」と感謝の思いを語る。新システム導入後も旧型を併用し、双方を組み合わせたメニューも検討していくという。

 13日は目録の贈呈式に続いて、同科学館近隣の4小学校の6年生を招いた試写会を開催する。さまざまなソフトのプログラミングに時間がかかるため、一般公開の開始時期は未定。同科学館のプラネタリウム統括、三上慎晶・外部事務管理部長は「子供から大人までが楽しめるエンターテイメント性あふれるメニューをつくりたい」とプログラミングに目を輝かせている。

 併せて、同科学館3階の日鋼室蘭紹介ブースも新たな展示内容にリニューアルされる。

 
 


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