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食の安全 中国とWHOが議論

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討論会は、「食の安全」をテーマに、ベルギーを拠点に活動する民間の財団が東京・青山の国連大学で開きました。中国政府の食品検査機関、中国検疫科学研究院の秦院長やWHO・世界保健機関が中国で実施した食品安全調査にかかわったロジャー・スキナー氏らが出席し、中国製の冷凍ギョーザに殺虫剤の成分が混入していた事件を受けて中国の食品について議論が集中しました。この中で秦院長は、事件について「中国と日本が協力して真相を究明する必要がある」と述べましたが、両国の捜査が対立していることには触れませんでした。そのうえで、「中国は食品の輸出相手国の基準に合わせて農薬を使用している」と述べるなど、生産から加工、輸出に至る各段階で安全管理を徹底していると強調しました。これに対し、スキナー氏は「生産者レベルにまで安全管理の意識が浸透しているとは思えない」と疑問を投げかけたほか「食品衛生行政が縦割りで情報が共有されていないため対策が後手に回っている」と批判しました。このあと秦院長は、「残留農薬が多少基準を超えても直ちに健康被害につながるとは思わない」と発言するなど、討論会では激しい議論が交わされました。討論を聞いた会場の人たちからは、自給率の低い日本が中国の食品に頼らざるをえないなか、中国は責任をもって生産してほしいといった意見が相次いでいました。
もどる3月1日 19時15分
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