「防衛省を防衛庁に降格する法案を出したいくらい。省にしたのが間違いだったのでは」――。
海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故をめぐる防衛省の情報の混乱ぶりに、社民党・福島みずほ党首が“妙案”を出した。 28日に参議院会館であった「文民統制無視発言抗議集会」での発言。福島党首は風邪でのどの具合が悪い、と言いながらも、イージス艦が自動操行をしていたことや、救命ボートを降ろすのに14分もかかっていたことなど、自衛隊としての危機管理体制の甘さを糾弾。 さらに、航海長をヘリで呼び寄せ防衛大臣室で事情を聴取していたにもかかわらず、その事実を隠していた防衛省幹部や石破大臣の一連の行動に、 「今朝になってまた、実はヘリを2台とばしていたことが分かった。事務次官にいたっては、『記憶にない』などという発言も飛び出している。(事情聴取は)本当なら現行犯逮捕ができていたところを、わざわざヘリで犯人をピックアップしたのだから、罪証隠滅の可能性があるところだ」 「石破大臣は隠蔽が明らかになったら辞任すると言っていたはずだが、自分自身が隠蔽していたことが明らかになった」 と防衛省の情報隠し体質をコントロールできない石破大臣の責任を追及。返す刀で 「社民党として、防衛省を防衛庁に降格する法案を出したいくらい。そもそも省に上げたのは間違いだったのではないかと思う」 として、参加者の笑いと拍手を誘った。 「文民統制無視発言抗議集会」は、イラク特措法の恒久化阻止などを目指して活動している。この日の集会では、イラク派遣の元先遣隊長で参議院議員の佐藤正久氏がテレビで「自衛隊の駆けつけ警護を認めるべき」とした発言に対し、与党に公開質問状を提出することを決めた。
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