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【三重】ネット上で中高生の人権守ろう 県教委が新年度から支援事業2008年2月29日 インターネット上の掲示板などで起きるいじめや誹謗(ひぼう)中傷に対応するため、県教育委員会は2008年度、小学6年生や中高生を対象にした「ネットモラル支援事業」を始める。ネット上でのルールなどを学校教材に新たに盛り込んだり、保護者も一緒に考えてくれるよう公開授業などを予定している。 新年度予算案では、同事業に約390万円を盛り込んだ。まず、総合学習や社会、家庭科などの授業で使われている人権学習教材「わたしかがやく」を改訂し、ネットを利用する場合のルールや注意点、巻き込まれる恐れがある犯罪などの内容を盛り込む。 現場教員による作成委員会を設置して改訂作業を進め、08年度内には新しい同教材約5万部を小学6年生と中高生に配布する。 家庭にも関心を持ってもらうことが重要として、学校ごとに保護者を招いての公開授業や懇談会を開催。地域ぐるみで取り組むために県全体のシンポジウムも計画している。県教委は「保護者も交えて問題提起し、危険なサイトに近づかず、ネット上でも人権を守るルールを子どもらに定着させたい」と話している。 中高生が個人や数人のグループで情報交換を目的にネット上につくった掲示板やブログは「学校裏サイト」などと呼ばれ、昨年7月に神戸市で男子生徒が自殺した事件では、こうしたサイトがいじめの温床だった。 ボランティアで23サイトを毎日モニタリングする「反差別・人権研究所みえ」研究員の松村元樹さん(27)によると、県内中高生による中傷の書き込みは06年度は141件。しかし、サイトは大人からは見えにくいため「氷山の一角」と松村さん。各学校は掲示板の管理者に削除依頼をしているが「サイトを探す時間も人手も足りない」(県教委)のが実態だ。 (奥田哲平)
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