北京市環境保護局は、１日から、市内で販売する乗用車は、ヨーロッパの排ガス基準「ユーロＩＶ」とほぼ同じ、「国ＩＶ」という基準を満たさなければならないとする新しい規制を導入しました。内外のメーカーの販売店が軒を連ねる市内の自動車販売センターには、すでに、去年暮れから基準を満たす乗用車の準備を進めていたという販売店もありました。しかし、発表から実施まで２週間と急だったことから、店内に従来の基準の乗用車しか無く、前日までに当局の車両の検査を済ませ、特例的に販売を続けている販売店も多く、規制の強化は一斉にというわけには行かなかったことが見受けられました。北京市では、オリンピックの開催まで半年を切ったものの、大気汚染の改善がなかなか進まず、選手の健康への影響を懸念する声も広がっています。このため、自動車の排ガス対策は喫緊の課題となっており、北京市は「オリンピック期間中の大気の質を保証する」などとして、６月末までにバスなど公共の車両、およそ４９００台を廃棄または新車に替える方針を示すなど対策を急いでいます。