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【ギョーザ農薬混入】

実験資料、中国に要請 警察庁「農薬浸透」再現を検討

2008年3月1日

 中国製ギョーザ中毒事件で、農薬メタミドホスが「ギョーザの袋の外側から内側に浸透した」などとする実験結果を中国公安省が発表したことに対し、警察庁の吉村博人長官は29日、この実験結果の詳細が分かる資料を至急書面で提供するよう中国側に要請したことを明らかにした。衆院予算委員会で答弁した。資料を基に中国側の実験が日本側で再現できるか検討する。

 中国側会見によると、「浸透する」とした実験は、ギョーザ保冷庫の温度に相当する氷点下18度で行われ、1%、10%、30%、60%の各濃度の水溶液で10時間以内に浸透するか否かを調べ、87%の袋で「浸透」したとしている。

 これに対し、日本側は、常温である21度で行われ、濃度は大阪府枚方市で発見された冷凍ギョーザの袋から検出された量(単位面積あたり)の100倍で実施。時間は12時間。水のほか農薬で使用される計3種類の溶媒を使用したが「浸透しなかった」。日本側が、こうした条件で行った理由はメタミドホスは高温で濃度が高いほど浸透しやすい性質があるため、という。

 

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