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F1開催計画を大幅見直し 昨年の大混乱で富士スピードウェイ (2/3ページ)
【アクセス改善にあの手この手】
昨年のトラブルの最大の原因は、観客移送バスの運行の混乱。とはいえ、歩いて通える距離に鉄道駅などがなく、場内・周辺に十分な広さの駐車場も確保できないため観客が自家用車で来場するのは事実上不可能−−という事情に変わりはない。
このため、観客を指定の駅や駐車場からバスでサーキットへ運ぶチケット&ライドシステムを、向上させていく以外に手段はない。
今回の見直しも、その方向で検討された。留め置き方式なら、場内道路の通行を時間帯によって「往」または「復」の一方向に限定でき、スムーズな運行を実施できる。加藤社長はさらに、国道138号、246号からスピードウェイへのアクセス道路も時間限定の一方通行とできるよう、各方面に依頼をしていることを明かした。
また地元の協力を受け、2本の国道をはさんだ反対側のエリア(138号の南西側、246号の南東側)に駐車場を設置。そこまでは観客自身の車で来てもらい、シャトルバスでサーキットへ運ぶ方法も検討している。
チケット&ライドシステムで確保された観客用の駐車場はサーキットから遠いが、「地元の駐車場なら、最悪の場合でも歩いてサーキット入りしていただける」と加藤社長。サーキットまでの歩道の改善なども含めて早急に話を詰め、チケットの発売に組み込みたいとした。
【5月に抽選受け付け開始】
チケットの抽選受付は5月12日から6月1日まで。6月11日に当選発表される。価格は昨年のまま据え置かれたが、設定観客数減少によりB、G、J各席は廃止された。
【この次はない】
会見の冒頭、加藤社長は「(昨年は)いろんな面でトラブルがあり、多くの批判をいただいた。改めて心よりおわび申し上げます」と謝罪した。
富士スピードウェイでは次回の開催に向けて昨年の問題点を検証。「F1事業本部(本部長・高瀬由紀夫副社長)」を新設し、専任スタッフ19人をおいて企画を検討する体制をとった。
高瀬本部長は「昨年失われた信頼を回復する場。この次はないと考えている。全力を挙げて、なんとしても成功させるという強い意志で臨む」とした。