２９日にまとまった地球温暖化対策推進法の改正案は、新たに、すべての業種ごとに生産量や床面積当たりの排出量を減らす「目標値」を国が設定することを定めています。また、現在は事業所単位で排出量の報告を義務づけている制度を企業単位やフランチャイズ単位に改め、二酸化炭素の排出が増えているコンビニエンスストアやオフィスビルにも国への報告が義務づけられます。法律の対象となるオフィスや店舗などは、これまで全体の１３％にとどまっていましたが、今回の改正で５０％程度に広がるということです。一方、今回の改正で環境省が当初検討していた、改善の努力がみられない企業への勧告や企業名の公表は、産業界の反対で見送られました。この改正案について、鴨下環境大臣は「温暖化対策のすそ野を広げてかさ上げするもので、非常に重要な改正だ。規制的な手法をどこまで盛り込むか関係省庁や産業界と話があったようだが、そのことについては納得してはいない」と述べました。改正案は３月上旬に閣議決定される見通しです。