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【社会】

「元会長指示」と供述 丸八証券・元本部長が認める

2008年2月28日 朝刊

 丸八証券(名古屋市)の元会長吉田則雄容疑者(67)=証券取引法違反容疑で逮捕=らによる相場固定事件で、ケイエス冷凍食品株の買い注文を取り付ける指示を出していたとされる同証券元リテール本部長村上信雄容疑者(59)=同=が、名古屋地検特捜部の調べに対し「吉田元会長の指示で、株価操作は業務として淡々とやった」と容疑を認める供述をしていることが分かった。

 関係者によると、村上容疑者は「吉田容疑者から指示されてやった。(株価操作の経緯は)逐次、吉田容疑者に報告していた」と説明。株価操作の違法性を認識していたかどうかについては「グレーだとは思っていた」と話しているという。

 さらに、社内における吉田容疑者の存在について「発言権が強く、逆らえなかった」と述べているという。

 一方、吉田容疑者は「(逮捕されたことは)遺憾である。部下に指示をしたことはない」と否認を続けている。

 特捜部の調べでは、吉田容疑者は丸八証券が初めて主幹事を担当したケイ社の株価を公募価格の1850円前後で維持しようと計画。2006年4月上旬から5月下旬、村上容疑者らを通して各支店に指示し、顧客約100人から1株1850円で計約3万9000株の買い注文を取り付けたとされる。

 

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