大流行への備え促す
第2回八重山福祉保健所管内健康危機管理対策連絡協議会が28日午後、八重山支庁で開かれ、感染拡大のおそれが懸念されている新型インフルエンザ対策について話し合った。同保健所は、新型インフルエンザが八重山で大流行する事態になった場合には、他府県でも大流行しているおそれが高いため、「外部からの応援は来ない。八重山は八重山で守らなければならない」と呼び掛け、大流行への備えの重要性を強調した。
3市町や八重山病院、警察、海上保安庁、医療・福祉の関係団体などから20人余りが出席した。
同保健所は八重山地域で新型インフルエンザが大流行した場合の影響について▽患者数=5000―1万人▽入院患者数=1日最大39人▽死亡者数=72―269人との想定を提示し、八重山圏域新型インフルエンザ行動計画を策定しているとの説明を行った。
また、去年5月に石垣市内で麻疹(ましん)の患者が発生したケースでは、医療機関に受診してから保健所側に連絡が来るまでに3日間かかり、患者と接触した人が約90人にのぼったために調査が困難になった経緯を説明したうえで、「1日の遅れで調査が困難になる」として、新型インフルエンザの疑いのある段階で情報提供するよう呼び掛けた。
市町村レベルの対策としては、独居家庭など社会的弱者の把握や食糧などの配達の準備を示した。個人や家庭レベルでは、咳(せき)やくしゃみが出そうな時にはティッシュペーパーで口や鼻を覆う「咳エチケット」などを呼び掛けた。
地震など大規模災害が起きた場合の医療機関の受け入れ体制についても協議した。
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