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2008年2月29日

 「女性の品格」と「親の品格」がベストセラーを続けている昭和女子大学長の坂東眞理子さんのインタビューが本紙にあった

坂東さんと同じ富山県出身で北海道知事の高橋はるみさんは「大物女性を生む富山県」を象徴する存在である。が、そうなると対抗心を燃やすのが、金沢の普通のおばさんたちである。ある年配女性が言う

「品格なんて、私ら全部親から習った当たり前のことばっかり。そんな話が売れるんかねぇ」といった具合。こうした声を意識してか坂東さんは話している。「仕事が忙しくて、満足に子育てができなかったので、私の反省とざんげも込めました」

「品格」論から脱線して色々なことを思う。隣県同士ライバル心が強いのはどこにでもあること。だが、隣の貧乏カモの味など古い例えは品がない。あるいは人気者には必ずやっかみが漏れてくること、本に書いたことを著者がすべてできるかどうかは別のこと、等々である

柳の下にもうドジョウはいないと言われながらも品格ブームが続くのは品格なき社会の裏返しだろう。で、いつかは「隣人の品格」を書いてみたい。まず売れないだろうが。


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