「神霊狩/GHOST HOUND Focus:17 Implicate Order 内在秩序――、オンエアされました。
デヴィッド・ボームの用語であるこの語の日本語訳は、著作である「全体性と内蔵秩序」からして、内蔵秩序が一般的です。しかし私は「投影された宇宙ーホログラフィック・ユニヴァースへの招待」(マイケル・タルボット著 川瀬勝訳)での、川瀬氏の翻訳で採用された「内在」という方に惹かれて、サブタイトルとしてはこちらを使っています。しかし本篇のダイアローグでは「内蔵」を使っていて、この不徹底の責は私にあります。どちらも間違いでは無いのですが。
さて、いきなり星野道男君がとてつもない格好で登場しました(笑)。私もアフレコの時に画面を見て愕然となったんですが(笑)、岡真里子さんは道男の魂抜け飛行姿を三種、ラフで描かれていて、その中の一つがこのモモンガなヴァージョンだったそうです。まあそりゃ隆太郎さんはこれを選ぶよなぁと。
一話から登場してはいたものの、道男君がここまでのキャラになろうとは私も知りませんでした(笑)。しかし彼の苗字である星野は、我々がシナリオ・ハンティングに訪れて水天町のモデルにした福岡県八女郡の星野町から採ったものであり、彼が我が者顔で飛ぶのはまあ、仕方の無い事かなぁとも(笑)。
ところで、昨年11月の東京国際映画祭でのプレミア上映の際、私が匡幸について、「女性ファンがドン引くかもしれない展開がある」と口走ったんですが、それは今話の事でした。まあ後で岡さんに訊いたら、「そんなんで別に引きません」とは言われてホッとしたやら、ちょっと残念だったやらという。で、どうだったんでしょうか? 実のところ……。
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監督の原田昌樹さんが急逝されたとの報せが来ました。
ウルトラマンティガ『もっと高く!』、ウルトラマンガイア『もう一人の巨人』で私の脚本を撮って戴いた監督でした。人間的には私との相性は良く無かった(というか、勝手に敵視されていた)んですが、でも挙げた二つの作品は私にとって大事なもので、原田演出無くしては成立し得なかったものです。去年だったか、円谷プロでばったり会った時には、どういう心境の変化だったのか「また一緒にやりましょう」とも言ってくれて、その機会あれば是非とも言っていたんですが……。私より五つくらいしか変わらない年齢なのに……。ティガ〜ガイアでは、観た人は絶対に忘れ得ない作品の数々を撮られました。御冥福をお祈りします。
<追記>
通夜:3月4日(火)18時〜
告別式:3月5日(水)12時〜
府中の森市民聖苑 第二式場
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