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飛び込み出産が倍増/相模原市
- 社会
- 2008/02/28
妊婦健診を一度も受けないまま出産する「飛び込み出産」が二〇〇七年度、相模原市内で急増していることが同市産婦人科医会の調査で二十八日までに分かった。救急車で病院に搬送されるケースがほとんどだ。診療費の未払いも増加傾向にあり、お産を扱う医療機関の厳しい実態があらためて浮き彫りになった。
相模原市の産科医療対策を検討する「市医療対策協議会」の基礎資料として、同医会が二月、市内三十二の会員医療機関を対象にアンケートを行った。
それによると、過去三年間に未受診妊婦の出産を扱った経験があるのは二割に当たる七施設。合計の件数は〇五、〇六年度はともに九件だったが、〇七年度は十二月までで前年度の二倍を超す十九件に増加した。このうち十八件は、妊婦が救急車で病院搬送されており、「お金がなかった」「忙しくて時間がなかった」が理由として挙げられたという。
出産費用など診療費の未払いは十九施設が経験。合計件数は〇五年度十九件、〇六年度二十一件で、〇七年度は十二月までに二十四件と徐々に増加している。
同市内では、救急隊が妊婦を搬送する際、医療機関に受け入れを拒まれ、搬送先が決定するまでに三十分以上かかるケースが急増、健診を受けないまま出産する妊婦の増加が要因の一つに挙げられている。
「全国的に問題とされている傾向が、相模原市でも明らかになった」と指摘する同医会は「安全なお産のためにも、かかりつけ医で受診してほしい」と訴えている。
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