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GXロケット開発費、当初の3倍 1500億円の見通し

2008年02月26日08時53分

 官民が共同開発している中型ロケット「GXロケット」について、民間7社の中核のIHI(旧石川島播磨重工業)は25日、実証試験機2機の打ち上げを含む総開発費が、当初見込みの550億円に対し3倍近い約1500億円に膨らむとの見通しを示した。民間の負担が当初計画の150億円に対し3倍以上になるとして、国側にも大幅な負担増を求めた。

 同計画を中間評価する宇宙開発委員会小委員会での報告によると、液化天然ガス(LNG)を燃料に使う2段目エンジンの開発が難航し、開発期間が延びたことが最大の原因。予定する11年度打ち上げで、新たな施設整備が必要な種子島宇宙センター(鹿児島県)ではなく米国の射場を借りるなどして費用を抑えても総開発費は約1500億円に達するとした。

 03年時点の計画では試験機を除く開発費450億円は、民間、経済産業省、文部科学省・宇宙航空研究開発機構が3分の1の150億円ずつ負担することになっていた。IHIはすでに400億円余を投じた民間側は事業化後の採算を考えると500億円程度までしか出せないとして、文科省・宇宙機構が試験機も含めて700億円以上負担することなどを求めた。

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