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<イージス艦事故>次官説明、虚偽の疑い強まる

2月28日21時19分配信 毎日新聞


<イージス艦事故>次官説明、虚偽の疑い強まる

参院外交防衛委での質疑を終えた石破茂防衛相=国会内で2008年2月28日午後4時9分、藤井太郎撮影

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳(せいとく)丸」の衝突事故で、石破茂防衛相らが海保に無断で航海長の聴取をしていた問題で、防衛省の増田好平事務次官は27日の会見で「(事前に了解を得ていたという説明が虚偽だった)可能性は全く排除できるということではない」と述べた。これまでの説明が虚偽だった疑いが強まった。

 一方、石破氏は28日の参院外交防衛委員会で、大臣室での再聴取は自身の意向だったことを明かした。捜査妨害とも取られかねない大臣室での聴取を防衛相自ら発案したことで、石破氏の責任追及はさらに強まりそうだ。

 増田氏によると、19日午前9時過ぎ、救助活動中にけがをした乗組員を神奈川・横須賀基地へ、部隊への報告のために航海長を海上幕僚監部(東京都新宿区)へ、2機のヘリコプターでそれぞれ移送した。海幕幹部が午前10時ごろから約1時間事情を聴いた後、正午ごろから約1時間、大臣室で石破氏や増田氏ら約10人が再聴取した。乗組員と航海長の移送は、横須賀海上保安部に事前連絡し了解を得ていると説明した。

 しかし海保では連絡自体の確認ができず、航海長の搬送については、事後に連絡を受けたことを認めたが、けが人の報告があったことは否定している。

 石破氏は25日の衆院予算委員会で「捜査の厳正性のため、乗員に接触していない」と答弁していたが、28日の参院外防委では「話を聞いていたと言うべきだった」と前言を撤回した。航海長の聴取については「(海幕に)呼べという指示は出していない。(海幕長から)事前に教えてもらいたかった」と述べた。だが、海幕で聴取していることを知り「ならば私も聴く」と再聴取が自らの意向だったことを認めた。増田氏も28日の会見で同様の説明をしている。

 石破氏は「(海幕に)呼べという指示は出していないが、呼ぶこと自体は不適切だと思わない」と述べた。虚偽説明ではという追及には「隠す意図は全くなかった」と反論した。

 また、増田氏は27日の会見では大臣室での再聴取内容について「正式な議事録は取っていない。どんな内容だったか覚えていない」と述べていたが、28日の会見では「事務方が記録を取っていた。メモを作成して(19日)夕方には海上保安庁にファクスで送った。(私も)目を通した」と証言を翻した。【本多健、田所柳子、加藤隆寛】

最終更新:2月28日21時45分




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