


|

|
2月28日のながさきニュース
|
長崎新聞
|

|
携帯電話基地局建設反対訴え 佐世保の住宅街で住民ら
 | 鉄塔建設工事の中止と撤去、移転を求めて抗議する近隣住民=佐世保市須佐町 |
佐世保市須佐町の住宅街にソフトバンクモバイル(東京)が建設を進めている携帯電話基地局について、地元の「須佐町、高梨町住民の安全を考える会」(竹村孝作代表、三十三世帯)が二十七日、「地すべりの危険性がある上、電磁波による健康被害の懸念もある」として現場で工事の反対を訴えた。
竹村代表は「住民の生命財産を脅かしてまで利益を追求するのは許されない。提訴することも考えている」と話した。
同会によると、二〇〇六年五月、突然、住宅近くの空き地に約四十メートルの鉄塔が建設された。
同社側は〇六年三月、建築基準法に基づく工作物の確認申請と、市中高層建築物等建築指導要綱に基づく届け出書を市に提出していた。
だが、住民が工事に同意したことを示す同社側作成の近隣住民対応結果報告書に、既に死亡した人や転居していた人の名前なども記載されていたことなどから住民が反発。竹村代表は「ここに建てるという具体的な説明はなく、同意もしていない。それなのに書類上は同意したことになっており、やり方がむちゃくちゃ」と不信感を隠さない。
住民の反発などから工事は中断。〇六年六月から〇八年二月まで同社と住民が五回話し合った。建設場所は県の調査で「地すべり危険個所」に含まれる斜面地で、住民は鉄塔の倒壊の危険性を指摘。電磁波による健康への悪影響もあるとして鉄塔の撤去、移転を要望。
一方、同社はボーリング調査などの結果を基に安全性を主張。話し合いは平行線に終わり、二十七日朝、住民約二十人が抗議する中、一年九カ月ぶりに工事を再開した。
同社広報室は「倒壊の危険性や電磁波の影響は調査し、安全を確認している。誠意をもって交渉してきただけに残念。今後も理解を得られる努力を続けたい」。市建築指導課は「こうした結果になったのは残念。法律上は工事をやめさせることはできない」としている。
|
|

|

|