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県立6病院を独法化へ
- 政治・行政
- 2008/02/28
県は二十七日、汐見台病院を除く県立六病院を一括して、職員の身分を非公務員とする一般地方独立行政法人に移行する方針を固めた。二〇一〇年度の移行に向け、〇九年度までに関連の条例改正などを目指す。二十八日の県議会厚生常任委員会で県の考えを報告する。
移行対象の病院は一般病院の足柄上病院(松田町)と、こども医療センター(横浜市南区)、精神医療センター(芹香病院、せりがや病院)=同市港南区、がんセンター(同市旭区)、循環器呼吸器病センター(同市金沢区)の専門病院。
県立病院については、医療関係者らによる「あり方検討会議」が昨年十二月、指定管理者制度を導入した汐見台病院を除く六病院を一般地方独立行政法人に移行すべきとする報告書を松沢成文知事に提出した。
この報告書では、同法人化によって医療ニーズに対応した人員配置や専門的人材の育成、経営責任の明確化、コスト削減などが可能になると強調。課題とされる公共性の確保については、知事が設置する評価委員会による運営実績評価や、県の運営交付金交付で確保されるとした。
県立病院の独立行政法人化は、松沢知事のマニフェスト(政権公約集)にも盛り込まれている。知事は二十七日の定例会見で「議会の意見も勘案した上で、最終的な方針を出したい」と述べた。
一般地方独立行政法人への移行に対しては、県議会第一、第二会派の自民、民主から「住民の意思が反映されない恐れがある」「慎重に判断すべきだ」などとの意見が出ている。
また、県病院事業庁労働組合も「法人化で本当に県民の医療が守られるのか」と反対している。
同法人化の対象六病院の常勤職員数は二千百七十七人(昨年九月一日現在)。
非公務員型の一般地方独立行政法人は、宮城県と長崎県・江迎(えむかえ)町の二自治体で導入している。
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