日本5大コンクリ打ちっぱなし建築
パサディナというとローズパレードで有名なアメリカの町なんだが、仕事を引退した年寄りが住む土地らしい。そういや「パサディナのお婆ちゃん」なんて曲があったな。あのローズパレードの山車の裾まわりには小さな文字で協賛企業の名前が書いてあったりするんだが、あんなもんでもなかなか敷居が高くて、日本企業はずっと広告を出せないでいた。「三島は姉妹都市なんだから、おまえ、口をきいてくれないか?」と頼まれた事があるほどで、そう、三島はパサディナの姉妹都市なのだ。
で、三島にもパサディナがある。
パサディナタウンと言って1970年代初頭に開発された住宅地なんだが、函南駅から近いので、首都圏から移住してくる人も多い。パサディナの取りえは、なんといっても土地の値段が安い事で、だいたい一軒分、100坪前後で500万前後だ。開発されたのが1970年頃なので、古い家付きの物件なら1000万以下で買える。いくら三島が田舎でも、この値段は格安だ。まぁ、地元ではあまり高級な住宅地だとは思われていなくて、というのも交通が不便なのだ。函南駅が近いのだけは良いとしても、車がないと暮らせない土地なので、子供が学校に通うようになるとちょっと辛い。たまたま今日、パサディナに行く用事があって道ばたにボーッと立っていたら、帰宅の小学生が「こんにちわ」と挨拶してきた。なかなかのどかな土地だな。
で、このパサディナタウンのまん中にパサディナハイツという名物の建築がある。1974年に出来たんだが、当時は「出来損ないの防空壕」みたいだと悪評サクサクで、というのもコンクリート打ちっぱなし、マンションなんだが、通常、南側がベランダになっているのが普通だろうが、南側に露天の通路があり、玄関のポーチが妙に広くて中庭があって、そこにリビングが面している。専門用語でリビングアクセス型住戸と呼ぶらしい。コンクリート製のマンションにしてはプライバシーが薄い造りなんだが、玄関前のポーチや中庭にバーベキューセットを置いたり、プランターで飾ったりするとモダンなアメリカンに見える。かも知れない。
内部の造作もモダン・アメリカンで、そこはかとなくおいらの子供の頃のアメリカ製ホームドラマを思わせるんだが、実はコレ、日本を代表するメタボリズムの建築だというのは初めて知った。メタボリズムの建築とは何か?
メタボリズムは1959年に黒川紀章や菊竹清訓ら日本の若手建築家・都市計画家グループが開始した建築運動。新陳代謝(メタボリズム)からグループの名をとり、社会の変化や人口の成長に合わせて有機的に成長する都市や建築を提案した。日本における「現代建築」の端緒であると見られている。
中銀カプセルタワービル、黒川紀章彼らの構想した将来の都市は高度経済成長という当時の日本の人口増加圧力と都市の急速な更新、膨張に応えるもので、スケールの大きく、有機的な成長を可能にする柔軟で拡張性の高い構造が特徴であった。彼らは従来の固定した形態や機能を支える「機械の原理」はもはや有効的でないと考え、空間や機能が変化する「生命の原理」が将来の社会や文化を支えると信じた。
東京の人だったら、中銀カプセルタワービルは知っているだろう。黒川紀章が設計したんだが、爺さんも死んじゃったし、ビルも取り壊しが決まった。アレはカプセル方式で入替が可能な形式だそうだが、「成長する建築、有機的に姿を変える建築」というコンセプトらしい。デブのための住居という意味ではないらしい。で、パサディナハイツは、このメタボリズム建築の代表作で、
日本の5大コンクリ打ちっぱなし建築のひとつだというんだが、銀座の中銀と違って函南の山の中なので、まだとりあえず壊す予定はないらしい。世界遺産にならないかね? いや、中銀カプセルタワーはそんな話もあったのだ。で、パサディナハイツは全120戸。現在、賃貸で空きはないそうだが、売り物件だったら何部屋かあるらしい。
価格は「300万円台から400万円台」だそうで、ずいぶん安いんだが、まぁ、そんなもんだろう。で、参考リンク。
HAPTIC HOUSE/長尾隆行のブログ/建築見学!
パサディナハイツ 1974 菊竹清訓
at-blog* パサディナハイツ
コンクリートこぼれ話/打放しコンクリートの日本を代表する作品とその建築家
間取りはこんな感じなんだが、LDKが広くて、台所から中庭と通路が見えるという構造が特徴的。買い取ったら、和室は洋間に改造したほうがいいかも知れない。ちなみに、「ネットに出ている情報は古くて値段が高いまま。今はもっと安い」という話もあるので、買いたい人は直接、現地を訪れて、管理事務所のオバチャン捕まえて話をした方がいいかも知れない。「あの人が売りたがっている」とか、ちゃんと情報持ってますw
ところで、伊豆では1970年代に盛んに別荘地や分譲地の開発が行われているわけだ。特に別荘地は、古くに開発されたところほど、条件が良い。当たり前だ。ただ、長年放置されて腐った建物とか、管理が悪くて値段の安い分譲地とかもあるので、東京あたりの不動産屋は情報持ってないのでダメだな。競売で、値段に釣られて落札したものの、地元で評判の悪い場所だったりして、売れなくて困っている例も見聞きする。まぁ、そのうちおいらが不動産屋始めるんで、乞うご期待w
| パサディナ・ルーフ・オーケストラ 価格:¥ 2,940(税込) 発売日:2005-05-13 |
93 名前: 東海子 投稿日: 2005/06/07(火) 23:50:06 ID:DYH.el9A
みなさま教えてください。
パサディナタウンって住みやすいですか?
移住考えてるんですが、ダイヤランドみたいな雰囲気好きなのですが、如何せん駅から遠すぎます。
似た雰囲気で駅から比較的近いパサディナが気になります。
ちなみに職場(三島駅周辺)の同僚達からは大反対されてます^^;
123 名前: 元パサディナ民 投稿日: 2005/10/30(日) 14:20:08 ID:m0xZjnug
>>93
健脚になったよー。ゴミを出しに行くだけでも一汗。
ラジオ体操もする前から一汗。
学生時代は自転車で函南駅まで通学した。
二葉幼稚園経由の方がお墓道経由より近い。
今考えると小学生にお墓道を通学させるのって酷だなw
東大場寄りなら大場駅に行くバスが徒歩圏内で出てる。
なんにせよ「お店」の類が全くないのが生活しづらい。
子供が自分だけで病院に通うにもバスが少なすぎて大変。
函南パサディナタウンも草創の頃は住民もコミュニティ作りに熱心でいろいろ活動してたけど今はどうなのかな?
自然豊かで遊び場だけは豊富にありますよ。
129 名前: 元パサディナん民 投稿日: 2005/11/02(水) 09:13:28 ID:NpxthODI
函南は今熱いんですかー?
パサディナは以前は大竹とか昔からの地区から水を分けてもらえなくて簡易上水道とか言って自主水源だったらしいけど、いつからかそれだけでは足りなくなったので分けてもらえるようになって、混ぜるようになったら水の味が落ちた。
前の水は本当に甘くて、大人になってあちこち旅行するようになっていろいろ名水とか飲んでみたけど、幼い頃のあの甘い水を越えるものにはまだ出会っていない。
やっぱ丹那トンネルの噴出し水とか上水には使ってるんですね。
近所では柿田川湧水の清水町が有名だけど箱根伏流水の丹那トンネルの水も決して味では負けませんよ。
132 名前: 焚 投稿日: 2005/11/06(日) 09:06:59 ID:qZb9taS.
129さん>丹那トンネルの水ってなんですかぁ??
133 名前: 元パサディナん民 投稿日: 2005/11/07(月) 19:26:21 ID:h/XN1XfY
東海道本線のスピードアップの為、大昔に御殿場経由だった東海道線に丹那トンネルを掘ってショートカットしたんですよ。
そしたらトンネルの上の丹那地区の地下水の底をトンネルがぶち抜いちゃったもんで、丹那トンネルからはかなりの量の水がとめどなく流れ出ています。
それを水道水に使っているのです。
地下水の底が抜けてしまった丹那盆地では水がすっかりなくなってしまって田んぼでお米が作れなくなりました。
仕方ないので水のそんなにいらない牧草地に換えて牛を育てて牛乳を売るようになったのが今の丹那牛乳の始まりです。
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