5日目 ジンカからマゴ国立公園へ

 今日はホテル近くの市場を観光した後マゴ国立公園のキャンプサイトに移動し、夕方マゴ国立公園をサファリドライブする。

 5時ころから鶏が鳴きだして目を覚ます。まだ周りは真っ暗だ。6時に起きてホテルの周りを歩くと裏のゴミ捨て場に禿鷹や日本のカラスの1.5倍くらい大きいカラスがたくさん集まっていた。ゴミを漁る禿鷹はなんとも醜い。

 
禿鷹          大カラス

 ホテルの前にムルシ族の女性がいた。ムルシ族は独特の文化をもっていて、女性は口にゲルと呼ばれる大きな土器の皿をはめている。写真では見ていたが目の前で見ると強烈な印象を受ける。明日ムルシ族の村を訪れるが、彼らは移動生活をしているので見られない場合もあると聞いていたので2ブル払って写真を撮らせてもらう。


ムルシ族の女(拡大)

 9時にホテルを出発、まず近くにある市場を訪れる。時間が早いのかまだあまり店が出ていてなく人出も少ない。


市場

 タバコ屋が店を出していた。店先でタバコの葉を紙に巻いて売っている。この写真を撮るのにも2ブルとられた。気軽に写真を撮れない。

 
タバコ売り

 この町にはアリ族の人たちが住んでいる。アリ族の人は学校に通っているので服を着ている。

 
アリ族の女

 近くにアラックの酒場があったので中に入る。店の娘さんから腰布を借りて瀬川さんが説明をする。腰布は未婚の女性だけが身につけ結婚した女性は牛の皮をつけるという。娘さんに腰布をつけてもらったが、下にパンツをはき、上にTシャツを着ている。キリスト教徒の多いアリ族の人たちは裸になることを恥ずかしがるようになったのだ。

 
酒場         腰蓑

 説明中にアラックを飲んでいた男たちがダンスを始めた。手を叩いて踊るのでさすがの瀬川さんの声も聴き取れなくなってしまった。

 
アラックを買う男        踊る男たち

 市場を出発して5分ほど走るとナリ川にぶつかり女や男が洗濯をしたり体を洗っていた。子供たちは素っ裸になって遊んでいる。 

 
洗濯する女         水遊びの子供

 女性が頭にインディラを載せてナリ川を渡ってきた。ここではインディラはパンのようなものだ。


インディラを運ぶ女

 川を渡って15分ほど走ると道に遮断機があった。ここを過ぎるマゴ国立公園に入る。さらに1時間半ほど走り、11時50分マゴ国立公園のキャンプサイトに到着した。ここには30m近い高木もありたくさんの蝶が舞っている。乾燥したサバンナ地帯の中にここだけが緑が多く、オアシスの雰囲気である。

 テントの設営が終わるまで周辺を歩く。キャンプサイトの脇をナリ川が流れている。水の色は茶色く濁っているがこれでも明後日に訪れるオモ川に比べれば遥かにきれいだという。キャンプサイトの周りは森に囲まれ日本のニイニイゼミによく似た鳴き声の蝉が鳴いている。


ナリ川

 河岸は洗濯場になっていて汚れた水で湿っているのでたくさんの蝶が吸水しに来ている。蝶は汚い水を好むようだ。

 
吸水する蝶

 13時から木陰で昼食をとる。アジスアベバから同行したコックのハイアノートさんが作った料理で日本人向きの味付けにしてあるので大変おいしい。 

 
調理するハイアノートさん         昼食

 大きなヒヒがそばに来て食べ物が捨てられるのを待っている。襲われたら危ないが人が近づくと逃げてしまうので危険はない。


ヒヒ

 テントの設営が終わったので夕方まで中に寝転んで過ごす。気温が高いのでなにもしなくても疲れてしまうのだ。


テント

 暑さが和らいだ17時半から国立公園のサファリに出かける。この公園には20年前には象が2000頭、ライオンが5000頭いたが、象牙や毛皮を目的に密漁され今では姿を消してしまい、ときおりガゼルやウォーターバックが見えるくらいであった。サバンナの彼方に見える山はマゴ山でこの山の向こう側にはムルシ族とカロ族などが住み文明から隔離された生活を送っている。

 
サバンナとマゴ山              ガゼル

 引き返す途中に夕日が沈んだ。空気に細かい埃が漂っているせいか夕日の色はイマイチだった。 


夕日

 19時半から夕食をとり、食後は何もすることがないのでテントに入りすぐ休む。マラリヤ蚊が心配であったが日照りが続いているため蚊がほとんど飛んでなくて安心した。


夕食

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