こちらは、札幌市の産婦人科の救急医療体制です。症状の軽い人から、初期救急の病院、2次救急、そして、3次救急の病院と分かれています。このうち重症患者を受け付ける2次救急には9つの医療機関があたっていますが、札幌市産婦人科医会は夜間・休日の2次救急の撤退を市に申し入れました。その理由は何なのでしょうか。
(札幌市産婦人科医会・遠藤一行会長)「限界だ…」
札幌市の救急医療は、初期救急から3次救急まで、3段階に分かれていますが、産婦人科の場合、平日は2次救急の病院が、初期救急も担当しています。2次救急病院への負担は、限界にきているといいます。
(札幌市産婦人科医会・遠藤一行会長)「(救急患者以外に)自分達の患者も診てお産もある…食事をする時間もないくらい働いている人もいる」
(横内記者)「解決策として産婦人科医会は夜間急病センターに、産婦人科医を作ることを提案」
軽症の患者を夜間急病センターで診察し、重症の患者のみを2次救急の病院に任せる考えです。
(札幌市産婦人科医会・遠藤一行会長)「札幌市に申し入れしたが、相手にしてくれない」
なぜ、実現できないのか―。
(札幌市保健福祉局・飯田晃課長)「夕方から朝まで医師を確保する人件費などがかかる」
市によれば、昨年度、産婦人科の救急患者は、1日で平均3人ー。夜間急病センターに産婦人科を設けるには、数千万円の費用がかかるため、設置は困難だとしています。
しかし、産婦人科医会では、市から具体案が出なければ、今年9月にも、2次救急から撤退する方針です。市は来月中に協議会を設置し医師らと話し合うことにしています。
(2008年2月27日(水)「どさんこワイド180」) |